二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』
<第3話 復活の騎士>
「……てめー、邪魔だ。そこどけよ。」
「全く……。子供の癖にその口の悪さとはな。呆れて物も言えん。親の顔が見てみたいものだな。」
呆れて言う和麻。
それに切れたのか、少女は
「子供だと!?冗談じゃねー!あたしはヴォルケンリッター、鉄槌の騎士、ヴィータだ!!そこらのガキ共と一緒にすんじゃねぇぇぇええ!!!」
と怒鳴り散らす。
すると、和麻は極々冷静に
「……ほう、貴様が騎士とはな。面白い、この私、時空管理局空軍総部隊長を勤める宮沢和麻が直々に相手をしてやろう。光栄に思え。」
そう言って、不敵に笑みをこぼす。
そのままヴィータと名乗る少女の横を通り過ぎ、外に出る。
ヴィータはその移動が見えなかった事に驚いていたが、和麻はそんな事は気に留めていなかった。
和麻はなのはに対して思念通話で、
(少々待っていてくれ。直ぐ戻る。ユーノが直ぐに来て治療をしてくれるだろうから、それまでその結界の中に居ると良い。)
と言って通話を切った。
後を猛スピードで追って来たヴィータは、
「何処までも人を馬鹿にしやがって!!ベルカの騎士をなめんじゃねえええぇぇぇぇぇええ!!!」
突進スピードと共に勢い良く槌を振り抜く。
しかし、和麻は仕掛けてきたヴィータに振り向きながらもそれを何事も無かったかのようにヒラリと避ける。
攻撃を避けられたヴィータは振り抜いた遠心力を利用して一回転しながら、再度和麻に仕掛ける。
今度はそれをカラドボルグで受け流す和麻。
簡単に受け流されてしまったヴィータ。
和麻は表情一つ変えずヴィータに向かって、こんなものか?と言っている様な顔を見せる。
それを見たヴィータは完全に手を抜かれていると思い、
「てんめええぇぇぇぇええええ!!」
と叫んで和麻に一気に迫りつつ、
「グラーフアイゼン!!カートリッジロード!!!」
≪Explosion≫
槌が二回ガシャンと音を立て、カートリッジと言われた物を充填した。
その後、
≪Raketenform≫
と言う音声と共に槌が変化。
片側には先端が尖ったドリルのような物に変化し、もう片側はジェットブースターに。
「ラケーテンハンマー!!」
と叫ぶと、ジェットブースターが点火して一瞬にして距離を詰め、スピードと相まって振り放たれた強烈な一撃が和麻に襲い掛かる。
それにも関わらず冷静な和麻。
そして、
「…荒れ狂う無音の光、雷光一閃突!」
刹那、二つの技が交錯する。
だが和麻の放った一撃は余りにも強大であったため、ヴィータは力負け。
瞬間カラドボルグから辺りを包む眩い光を放った。
そして………
「悪いがここまでだ。貴様如きのベルカの騎士では私には勝てん。大人しく投降しろ。今ならまだ弁護の機会を与えてやろう。」
結果は言わずもがな和麻の圧勝に終わった。
と言うより終わらせたと言った方が妥当だろう。
それでも、和麻が手加減したのかヴィータは特に怪我をしている訳でもなかった。
剣先を突きつけられたヴィータは、ジッと和麻を睨み付けている。
と、ヴィータが動いた。
その瞬間を和麻が逃すわけも無かった。
後ろに後退するヴィータに対し、一気に距離を詰めて真横にカラドボルグを振り抜いた和麻。
普通ならば脇腹に直撃………なのだが、
ガキイイィィィィイイイン!!
ヴィータの直前で剣は澄んだ金属音と共に止まっていた。
「……大丈夫か、ヴィータ。少々遅れた、済まない。」
「ったく、遅ーんだよ。何やってたんだかな。」
「…だから済まないと言っている。それにあの黒服の少女、テスタロッサと言っていたが、中々の手練れだった。カートリッジシステムを搭載していたら分からなかったかもしれん。」
「……珍しいもんだな。シグナムが手こずるなんてさ。」
シグナムと呼ばれた女性は剣に力を込めながら、ちらりとヴィータの方に目をやる。
目線を戻し、和麻が少々後退すると剣を構え直して話を続ける。
「…私とて万能ではない。それより、お前は向こうを頼む。クリーンヒットはしたが直接のダメージはそれ程でも無いと見ている。私の攻撃の瞬間バリアを張られたのでな。こちらは私が引き受ける。」
「……美味しい所を持って行きやがって。」
「……さっきまでやられていた奴が良く言うな。」
苦笑しながら言うシグナム。
仕方ねーな、と言ったヴィータは、黒服の少女――フェイト――の方へ向かった。
「……遅くなったな。私はさっきの様にはいかないぞ。」
その言葉に和麻は、
「そうであって欲しいものだな。」
と言って軽く睨み付けた。
あのシグナムって言ってた人の一撃は正直焦った。
バルディッシュの柄が真っ二つになったのは初めてだった。
一撃一撃が私のとは重みが違い過ぎる。
あの時はバルディッシュが何とか受ける直前にバリアを張ってくれたからこの程度のダメージで済んだけど……。
「……っつ」
全身が痛い。
動けなくは無いけど、私のバリアジャケットはなのはのと比べても薄いから、その分ダメージも大きい。
これがもしバルディッシュが咄嗟にバリアを張ってくれなかったらと思うとゾッとする。
「……大丈夫、まだ何とか体は動く。でも、戦うからにはあの一撃はもう受けられない。肝に銘じなきゃ。」
自分で口にして、再度確認する。
そして、夜空に飛び立った。
私を待っていたのは先程なのはが戦っていた少女だった。
「…何故こんな事をするの?まだ遅くない。今からでも戦闘を中止して抵抗せず投降すれば、弁護の機会が君にはある!」
「そんな事誰がするかよ!!」
そう言って少女は私に向かって来た。
(……さっきは止められたけど、今度は!)
と、迎撃しようとする。
……が、体が悲鳴を上げて思うように動かなかった。
それが仇となる。
「くらええぇぇぇぇええ!!」
その場で佇む私は彼女の攻撃をまともに受けてしまい、ビルに吹き飛ばされ激突した。
「……っかは!」
激突した瞬間、意識が飛びそうになる。
そこへ彼女が追撃を仕掛けに来る。
「これで決めるぞ、アイゼン!!カートリッジロード!!!」
≪Explosion≫
先程和麻との戦いで消費した弾丸が飛び出し、新たな弾丸が充填された。
(……あれだ。あの弾丸で…魔力を…一時的では…ある…けど…爆発的に…上昇…させて…るんだ…。)
≪Raketenform≫
「ラケーテンハンマー!!」
意識が朦朧とする中、私はその叫び声に本能的に反応してバルディッシュにバリアを命じた。
でも、そのバリアもなのはのように強固でも無いため、直ぐに破られてしまい、
「終わりだああぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!」
絶対に受けてはならない一撃を受け、意識が薄れていく。
(……智哉さん……ごめん…な…さ……)
完全に意識を失った私。
そして、私は彼女に拘束されたのでした。
その頃、フェイトの家では………
≪どうです?少しは思い出せましたか、智哉様。≫
(うーん、この思念通話って言うのが使えるって事は体が覚えていたのからかな、解ったんだけどね。)
≪そうですか。少しでも多く取り戻せれば、あれを使わず……≫
(…ん?あれって何だい?)
≪…あ、いえ。こちらの話ですので。≫
(…そう?それなら良いんだけ……ど!?)
思念会話が繰り返される中、智哉は何か異変を感じ取った。
≪…智哉様?どうしました?≫
(……何か寒気がしたんだ。)
≪……!智哉様、その勘はどうやら当たってしまっているようです。≫
(…え!?一体何!?)
≪フェイト様の魔力反応が著しく低下しています。…それにこれは……拘束魔法!?≫
(何だって!?)
≪今、先程話しましたよね。時空管理局の事や智哉様の周りの方々は魔法が使える事、そしてそれは記憶を失くす前の智哉様自身もそうであった事。≫
(…うん。)
≪そして……いえ、この先は自身で思い出した方が良いでしょう。それより、フェイト様の容態が……≫
(……助けに行こう)
≪…ですが、今の智哉様には戦う知識が……≫
(……知識が無いのであれば、君は、アイーシアは記憶を失くす前の僕と共に戦っていたんだろう?だったら、君の記憶を、君と僕が戦って来た知識を僕に直接流し込んでくれないか?)
≪………本当に宜しいのですか?≫
(……うん。僕自身記憶を取り戻したいと思ってる。けれど、今は、それ以上にフェイトの事が心配なんだ!何故なのかは、どうしてなのかは分からない。けど今はそれしか頭に無いんだ!!)
≪……分かりました。先程、智哉様は私にあれとは何か、と聞きましたよね。それは智哉様の記憶を取り戻す方法なのです。この方法は荒療治で、出来れば苦しむ智哉様を私は見たくありませんでした。今までの出来事を智哉様の頭に流し込み、フラッシュバックを起こして記憶を呼び起こそうと言う方法です。実を言うと、智哉様は記憶を失った訳ではなく、思い起こせない場所に封印してしまったのです。今からその封印を強引に解きますが………私にも何が起こるか分かりません。それでも宜しいですか?≫
長々と説明を続けるアイーシア。
しかし、智哉の一言で一蹴される。
(今ここで悩む必要は無いよ)と。
そんな智哉を見たアイーシアは、
≪ふふ。智哉様のそういった所は以前と変わりませんね。分かりました。では、精神を集中させて、私を、ペンダントをお握り下さい。≫
そうクスクスと笑ってから、真剣な声で智哉に話す。
智哉もアイーシアに言われた通りにする。
(こう……かな?)
≪はい。………では、いきます!≫
アイーシアの合図で智哉の頭の中に一気に流れ込む、今までの記憶。
それが智哉の頭に激痛を走らせる。
「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」
叫び声が消えたその家の玄関を出ようとする漆黒の鎧に身を包む青年。
「………ジャミング展開と同時に行くぞ、アイーシア。」
≪はい、智哉様!≫
青年――智哉――とその相棒、アイーシアは12月の夜の海鳴市上空へ、愛する者の下へ飛んで行った。
「……さすがだな。ヴィータを簡単に追い込んだだけはある。」
「貴様もそれなりにはやるようだな。さっきの騎士には正直期待外れだったからな。ベルカの騎士ともあろう者があの程度ではな。」
「……フ、言ってくれる。……しかし、これが何も無い純粋な戦いであれば良かったのだがな。今はそんな悠長な事を言っている暇が無いのが現状だ。これで終いにさせて貰おう。」
そう言って、シグナムはヴィータがいる方向に顔を向けるように示した。
顔をその方向に向けた和麻は、
「……くそ、卑怯な。」
顔を歪める。フェイトが拘束されていたのだ。
「てめーでもそんな顔をするんだな。」
そのヴィータの声に反応するが、当然何か出来る訳でもなく。
シグナムは話を続ける。
「我々の要求は一つ。この娘を解放して欲しくば、これからの我らの取る行動には一切関わらないで貰おう。」
「……っく。」
「どうした、要求が呑めないのか。さすがは管理局のエリートだな。ならば……」
「…待て!!………今、検討中だ…。」
そう言って難を逃れようとする和麻。
しかし、それも長くは持たず、
「『はい』か『いいえ』のどちらかで済む話だろう。決められないのであれば仕方ないな。」
とヴィータに聞こえるように言ったシグナム。
ヴィータがフェイトに最後の一撃を加えようとした、まさにその瞬間だった。
「うわああぁぁぁぁぁああああ!!」
ヴィータの声と共に、ビルの壁に吹き飛ばされた音が鳴り響いた。
「ヴィータ!?どうした!?」
シグナムはその声と音に反応して振り返る。
すると、先程までヴィータが居た筈の位置には漆黒の鎧を纏った騎士の姿が。
剣を手に提げる騎士を見たシグナム。
(あの鎧と剣は一体!?我らと同じ、アームドデバイスか!?)
そんな事を思っているシグナムに和麻は
「これで形勢は逆転だ、さあどうする?」
と、いつもの調子を取り戻した。
赤いバリアジャケットの少女には悪いが、フェイトを拘束していたため、吹き飛んで貰った。
女性に攻撃を仕掛けるのはオレの性分に合わないが、今回ばかりは仕方ないだろう。
フェイトに手を出す奴は誰であっても許さない。
それよりオレは溜め息を吐きながら、
「………ったく、ベルカの騎士やら管理局やら大勢で一体何やってんだよ。」
と、この状況に対して言った。
もう何て言うか、呆れてものも言えないのだが。
そしてオレは、後ろにいる少女に振り返る。
(…………智…哉……さん……?)
ボロボロでありながらも、彼女のその瞳はオレを真っ直ぐ捉えているのだと直感的に判った。
12月の夜風にユラユラ揺れている彼女の髪。
オレを見つめる透き通った赤い瞳。
美しい顔立ち、絹のように綺麗な白い肌。
壊れてしまいそうな程に華奢な体。
宝石のような輝きを持つ彼女。
この手で守ると誓った。
そして今、オレが生きている理由の全てでもある。
オレの我が侭で一人になってもずっと待ち続けてくれた彼女。
記憶を失ったオレに尽くしてくれた彼女。
記憶の無いオレの前でも家族の前でも、最初に泣いたきり、決して泣かなかったとても芯の強い彼女。
オレはそんな彼女に感謝してもしきれない。
だからオレの中にある想い全てを言葉に込めて、
「……姫、お迎えに上がりました。」
オレにとってかけがえの無い、最愛の人、フェイトにそう言って微笑んだ。
~後書き~
第3話出来ました~w
ホントは学校から帰って来てからアップしようと思ってたんですがねww
気分が乗ってたので、そのままw
構成は出来ていても書いている時はやっぱ少し手が止まったりしますなw
その時の頭の回転速度でスムーズに行けたり行けなかったりw
第4話もこの調子で行きたいと思ってますw
そして、近々サイドストーリーも最新のをアップする予定ッスw
名も無き世界へようこそ。 ここには主に日常の日記、野球関連の事柄、アニメの感想を載せています。 また、最近二次創作SSも書き始めました。 良かったら読んでいってくださいw 読んだらコメント書いてくれるとメチャ嬉しいですw 宜しくお願いしますwm(_ _)m
0 件のコメント:
コメントを投稿