名も無き世界へようこそ。 ここには主に日常の日記、野球関連の事柄、アニメの感想を載せています。 また、最近二次創作SSも書き始めました。 良かったら読んでいってくださいw 読んだらコメント書いてくれるとメチャ嬉しいですw 宜しくお願いしますwm(_ _)m

2007年12月25日火曜日

<第4話 涙と笑顔>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』








<第4話 涙と笑顔>









冷たい夜風が緩やかに吹く中で、智哉さんと私はお互いの顔を見つめ合っていた。

智哉さんは微笑みながら。

意識が朦朧とする中、私はジッと見つめる。

二人の間に沈黙が流れた。

暫しの沈黙の後、口を開いたのは私。

「……智哉………さん?」

私の言葉にうん?と微笑んだまま答える智哉さん。

すると、智哉さんは

「……ごめんな、フェイト。少しそこで待っていてくれ。」

ニコッと笑って、別の方向を向く。

そこにはさっき吹き飛ばした少女の姿がありました。

「……はぁ、はぁ。……てめぇ、何者だ!?そこを退けよ!」

「オレは退けと言われて退く馬鹿ではない。それに、こんなにボロボロになっているフェイトをほっとく訳にはいかないのでな。手当てする為に病院に連れて行かなきゃならなくなった。だから、今は一旦退いて貰おうか。」

病院に行くから一旦退け、などと言うあり得ない発言をする智哉さん。

私の目には後姿しか見えないので定かではありませんが、きっと涼しそうな顔をして言っているのでしょう。

その言葉に少女は挑発されて、

「どいつもこいつも人をなめくさりやがってええぇぇぇぇぇぇえええ!!!」

猛スピードで智哉さんに突っ込んで来る少女。

ふぅ、と溜め息を吐きながら剣を、ラグナロクを構えた智哉さん。

次の瞬間、一気に踏み込んで少女の目の前に。

そして、少女を薙ぎ払ったのです。

バキャアアアアァァァァァァアアアン!!

辛うじて少女は攻撃を防いだみたいだったけど、そのせいでデバイスが真っ二つになり、その衝撃に耐えられず、ビルに思いっ切り叩き付けられました。

「…がはっ……」

煙が晴れ、少女の姿が見えると、智哉さんは追撃の魔法を唱えるために、魔方陣を展開して、

「アイーシア、いくぞ。」

≪ソニックブラスト≫

その掛け声に反応したのか、少女は手を智哉さんに翳しました。

バリアを張るのは詠唱無しでも問題無いからでしょう。

そして、その行動を気にも留めずゆったりとチャージしている智哉さん。

刹那、魔法が放たれました。

私は、てっきり少女が防御するのだろうとばかり思ってました。

しかし現実は少女に直撃。

何が起こったのでしょう。

まだ意識がハッキリとしていない私は智哉さんの放った魔法のトリックに気付きませんでした。

あれ程ゆっくりとしたチャージであれば、放つのを見てからでも十分間に合う筈。

でも実際には直撃した。

だとしたら、張らなかったのでは無くて、張れなかったとしか考えられません。

……そう、これは後で教えて貰った事なのですが、智哉さんが放った一撃は威力もさることながら、速度が異常だったんです。

放った瞬間、その魔法は少女の目の前に。

それではバリアを張る暇なんてありません。

私はその光景をまだしっかり戻っていない意識の中で見ていました。










轟音が轟く。

それを耳にしたシグナム。

その方向に振り返ると、その場所から力無く落下して行くヴィータを発見した。

「ヴィータ!!!」

声を上げ、和麻から離れたシグナムは全速力でヴィータの下へ行きコンクリートに落ちる寸前で回収。

「……ちぃ!止むを得ん!全員、撤収だ!!」

その声にベルカの騎士と名乗る者達は散って行った。

「……逃げ足だけは天下一品だな、全く。」

和麻の周りに誰もいない。

言い放った言葉は空間に木霊して溶けたのだった。










オレは奴らが退いたと確認した後、ゆっくりと愛する人の下へと近づく。

フェイトを拘束していたバインドは奴らが居なくなったためか、効力を無くし自然に解けていた。

フェイトは今ある残りの力で立っているのだろう。

そして、オレはフェイトと対面する。

先程と同じく、先に口を開いたのはフェイト。

「……智哉さん?」

どうやら、さっきより意識がはっきりしているようで安心したオレ。

「ん?どうした?」

と、答えて安心させる表情を浮かべた。

オレの顔を見たフェイトは話、と言うより質問を続けた。

「………その……あの、……記憶………戻ったんですか?」

恐る恐る聞いてくるフェイト。

それもそうだろう。

記憶喪失だった者が、記憶を失くす前の格好で目の前に現れたら、誰だってそう思うだろう。

今にも泣き出しそうなフェイトに対して極自然に、かつ笑顔を絶やさず、

「……ああ。アイーシアにフェイトが危険だって言われてね。それに言われる前に寒気がしたんだ。あの時は、正直フェイトを助けなきゃとしか頭に無くてね。ここに来てボロボロになってるフェイトを見たらもう何も考えずにあの子を吹っ飛ばしてたな、ハハ。」

そう話したオレ。

「智哉さぁぁぁぁあああん!!」

刹那、声と同時にオレの体に衝撃が走る。

オレは戸惑いながらもその衝撃の原因である、フェイトをしっかり抱き留めた。

フェイトの綺麗な紅い瞳から、止め処無く流れ続ける涙。

「うう……ぁ……うぁ……ひっく……智哉……さん……う……ぁ……えっく…」

「ゴメンな、一人ぼっちにさせて。もう何処にも行かないよ。これからはずっと傍にいるからな。」

優しく優しくフェイトの頭を撫で続ける。

壊れ物を扱うように、ただひたすら優しく。

不意にオレは泣いているフェイトに対して、

「……フェイト。この際だから、言っておくな。オレは君を、フェイトを愛してる。ずっと傍に居て支えて欲しい。」

君を愛してる。

オレの心からの言葉に、涙の跡がついた顔を上げて反応したフェイトは、

「……ぅぅ……えっく……馬鹿ぁ。……ひっく……私…だってぇぇ……ぅ……好きぃ……なんです………えっく……からぁぁ……愛……して…る……ん……です……からぁぁぁ。」

未だ泣き続けながら頑張って言うフェイト。

言い終わった途端、泣き止まない所か、その綺麗な瞳からまた涙が溢れて顔をくしゃくしゃにするフェイト。

オレは、フェイトの頑張りに、フェイトの言葉に答えるように片腕で抱き締めていた力を強め、そしてもう片方の手で優しく優しく頭を撫で続けた。








その光景を見つけた和麻は、智哉にわざとらしく咽ながら声を掛ける。

「………んん。……その、なんだ。……取り込み中のようで悪いんだが………。」

その言葉に気付いた智哉は、

「……そうだな、取り込み中だ。ま、フェイトが泣き止むまで待っててくれ。それしか今のオレには言えん。」

抱き付いて離れず、今も泣き続けるフェイトをチラッと見た後、

「………だろうな。」

ふぅ、と溜め息を吐きながら軽く相槌を打った和麻。

フェイトが泣き止んだのは、それから数十分経った後だった。








「フェイト。もう、平気か?」

やんわりとした声でフェイトに問うオレ。

頬を真っ赤に染めたフェイトが下から上目遣いでオレを見つめて、

「………はい。もう大丈夫です、ごめんなさい。」

と言った。そんなフェイトを見たオレは、

(う……、そんな綺麗に頬を紅く染めた可愛い顔で、しかも上目遣いで見つめられたら恥ずかしいじゃないか。)

と思ってしまう。

この時、既に大人の雰囲気を漂わせているフェイトに気付いてしまったオレ。

(……この年でこれ程可愛いんだぞ?これでフェイトが大人になったらどうなるんだ?全く想像もつかねー。)

更に、頭の中でフェイトの将来の姿を妄想していた。

不意にフェイトが泣き止んだのを見計らったのか、和麻が声を掛けてくる。

「………ゴホン。そろそろ良いようだな。」

その言葉にオレは一瞬で我に返り、

「……へ!?あ、ああ。もう大丈夫だ、よな、フェイト?」

和麻は返答に少々疑問を抱いたが、気にはしなかったようだ。

(……アイツは昔から変な事に勘が鋭いからな、気付かれなくて良かったわ。)

胸の内でホッとするオレ。

そんなオレを、まだ抱き付いているフェイトは頭に?マークを浮かべていた。





オレ達は戦闘の状況を報告する為に、転移魔法を使いアースラへ向かった。





管制室では、先程まで全く捉えられなかった映像が映り始めた為に、そのの処理と逃げて行くヴォルケンリッターと名乗る者達の追跡を行っていた。

が、どうやら逃げられてしまった様だ。

そこへ丁度オレ達が帰還してきた所で、

「……ま、こんなもんだろ。そんなに必死にならなくてもまたいずれ戦う事になるだろうさ。」

と落ち込んでいるオペレーター達を少し励ました。

「……全く、お前はどうしてそう何時も短絡的な事しか言えんのだ。今回は私と貴様がギリギリの所で参戦出来たから良い様なものだったんだぞ。これがもし、私達が来なかったら二人はどうなっていたと思う?それに、今の今まで記憶喪失だった貴様が、ケロッとした顔で戻って来た事も私は納得いかん。」

睨み付けられるオレを見て、リンディ提督は、

「…まあまあ和麻さん、落ち着いて。とりあえずそれは奥で話しましょう。」

「……しかし。」

リンディ提督の発言に不満を発する和麻。

(……まあ、ガキの頃からコイツはこうで、今も変わってない様子だから、オレは問題無いんだけどな。)

苦笑しながら思うオレ。

すると、クロノがこの場に居る全員に向かって口を開く。

「では早速移動しましょう。なのはもフェイトもボロボロだから治療もしなければいけないし。出来るだけ早いほうが良い。」

その言葉に頷くリンディ提督。

オレ達はクロノとリンディ提督の案内で奥に移動した。



自動ドアが開くと、そこは何とも場違いな雰囲気が漂う空間が、和室があった。
それもその筈。

この艦は、と言うよりも全ての艦は壁から何から全てが金属製だろう。

それが普通なのだが、この一室だけは床には畳が敷き詰められ、壁には掛け軸、おまけに中心には囲炉裏があった。

それに中は何気に広かった。

異様な空間に放り込まれたかのような感覚に浸りながら智哉は正座をする。

智哉から向かってリンディとクロノは目の前、なのはとユーノ、アルフは左側に、和麻は右側にそれぞれ座る。

そしてフェイトはと言うと、智哉の横にピタッと言う音が聞こえて来そうな位の距離でちょこんと座った。

クロノがフェイトにリンディの横に来るように言ったのだが、断固として拒否。

智哉の隣に座ると言って聞かなかったのだ。

そんなフェイトに圧倒されたのか、クロノは諦めて座ったのだった。




「…さて、まずは智哉さん、あの危機的状況を打破してくれた事に感謝します。」

両手を添えて、頭を丁寧に下げるリンディ提督。

それに対して智哉さんは、

「いえいえ、感謝される程何かをやった訳ではありません。僕はただ、フェイトを助ける事しか頭に無かったので。」

そう言って、私のほうに顔を向けて微笑む智哉さん。

私も智哉さんに顔を向けて微笑みました。

周りの視線に気を取られる事無く、私達は恋人同士の視線を交し合っていると、不思議そうな顔をしたリンディ提督は智哉さんに、

「……失礼ですが、フェイトさんとは……?」

と尋ねました。

何れ聞かれると思っていた事でした。

「……あの、母さん、それは……えと………」

言おうとしても、中々口から出てこない一言。

慌てている私の姿を見ていても智哉さんの優しく微笑んでいる顔は変わりません。

そして、智哉さんは私が漸く口に出そうとした時、

「恋人です。」

と、何事も無かったような感じで、一言先に言ってしまいました。

「…………………」

その場に居た全員が沈黙してしまいました。

けれど、今の私にはその状況が目に入っていません。

(…私から言おうと思ってたのに。)

心の中でちょっぴり不満を漏らしますが、それも束の間でした。

何故なら、

『恋人です。』


その単語に、智哉さんの優しさを感じる私がいる。
その言葉に、智哉さんの温かみを感じる私がいる。
その一言に、智哉さんの傍に居る実感を覚える私がいる。


胸が色んな感情で一杯になる感覚。

これが恋なんだ。

そんな想いに浸っていると、不意に現実へと引き戻されるのでした。

「「「「えええええぇぇぇぇぇぇぇえええええええ!!!!」」」」

なのはとユーノ、クロノとアルフの驚愕して発せられた奇声と共に。

智哉さんは四人の声を涼しい顔で聞き流したみたいだけど、私はハッキリ言ってこの時だけは恥ずかしさでもう死んでしまいそうでした。

あ、でも母さんと和麻さんは智哉さんみたいに冷静だったみたいです。






少しして、和室に溶け込んだであろう奇声が止むと、

「おめでとう、フェイトちゃん!」

「……ありがとう、なのは。」

良かったね、と言ってフェイトをお祝いするなのは。

対して、未だ顔を真っ赤にして俯き続けるフェイトは、消え去りそうな声でありながらもしっかりなのはにお礼を言ったのだった。

他の者達はというと、ユーノは祝福の言葉を伝え、クロノは溜め息を吐いていた。

リンディと和麻はその場の雰囲気を楽しんでいるのかは定かではないが、少なくともマイナスの思考が頭を巡っていない事は顔を見れば確かだった。

そんな中、一人だけ智哉に対して敵意を剥き出しにしていた女性が、アルフがいたのだが、誰も気付かなかった……。







それから暫く経った後、艦内全体に響いたであろう声も収まった頃合いを見計らった和麻は、

「二人の関係は置いておくとして、この艦には、いや、正確には管理局全体の人員がとても少なく、人手不足なのが現状だ。」

局の現状を語る和麻。

その話題に食いつくようにリンディが、

「そうなのよ!……それでですね、智哉さんに折り入ってお願いしたいことがあるんです!」

その先程からの優しく自分の娘を見守る顔は何処へ行ったのかと言う程までの変わりっぷりに戸惑いながら、

「……はあ。」

と生半可な返事しか出来ない智哉に対し、手応えは十分と思ったのか、リンディはそのままの勢いで話を続ける。

「是非、私の艦に、アースラの指揮下に入って欲しいんです!智哉さんの力があれば、今回起きた件に関してもスムーズに事が運べそうですし、何より、SSSランクの魔導師の存在は管理局全体にとってももの凄く大きな力になると思うの!だから……是非!!」

智哉はリンディの圧力に圧倒され続ける。

その話を隣で聞いていたフェイトは、

「凄いじゃないですか、智哉さん!リンディ提督から直々にスカウトされるなんて!私も今は嘱託魔導師として管理局で働いているんです!」

と、智哉を勧誘する。

それを絶好の好機と見たリンディは最後の追い討ちを掛ける。

「ね!?フェイトさんもこう言ってる事ですし!これで智哉さんも管理局に入れば、一緒に居られる時間も沢山増えますよ!」

唸っている智哉に決断を促したのは、他でもない彼女、フェイトの存在だった。

「……分かりました。そこまで仰るのであれば、僕の力で宜しければお貸ししましょう。ただし、僕は他のどの様な任務よりもフェイトの安全を優先させる事だけは了承して頂きたい。それが出来ないな……」

「それは勿論判ってますよ~!では、改めまして。これから宜しくお願いしますね、智哉さん。」

打って変わったリンディに智哉は言葉を遮られながら祝いの言葉を贈られ、真っ赤にして照れ隠しに俯いていたフェイトを見守っていた優しい顔に逆戻りした。

(……なんて切り替えの早い人だ。オレは多分、一生この人には勝てない気がした。)

苦笑いしながら智哉はそんな事を思う。

智哉は正式に、とはいかないがこの出来事によって本格的に管理局へ関与する事になって行く。









私達は本局、時空管理局本部に辿り着きました。

これからとある方に会うから、と言うことをクロノから聞き面会に向かった私となのは、クロノと和麻さん、そして智哉さん。

(…ある方って誰だろう?)

と私が思っていた時クロノが、

「着いたぞ。」

と言って、先頭で中に入ります。

私達はクロノに続いて中に入ると、そこには会社の社長が座るような立派な椅子に座るご老人の姿がありました。

「グレアム提督、お久し振りです。」

「爺さん、久々に顔を出しに来たぜ。」

丁寧に挨拶するクロノとは対照的に、馴れ馴れしく話し掛ける和麻さん。

「総部隊長!また、その様なお言葉を!何度言ったら……」

「まあまあ、クロノ。落ち着きなさい。」

「しかし、提督………!」

講義するクロノ。

それを宥めるグレアム提督と言われたお爺さん。

(…提督って言うことは、少なくても母さんと同じ立場になりますよね?智哉さん。)

(そうだな、オレも管理局の中の地位は詳しく無いけど、あの若さでリンディさんがアースラの艦長を務める事が出来る位だからな。相当な地位なんだろう。)

思念通話による質問に、親身に答えてくれる智哉さん。

お礼の変わりに智哉さんに顔を向けてニコッと私は笑いました。

私が顔を向けると、智哉さんも優しい笑顔を私に返してくれました。

その笑顔で心がとても癒され安らぐ私。

ずっと一緒に居たかった。
ずっと彼の傍に居たかった。

その願いが叶った今の幸せを噛み締める私がそこに居た。

そんな私達に気付いたグレアム提督は、

「………ほう、フェイト君と、……智哉君だったか。何やら仲がとても深いようだな。君達を見ていれば余計な心配は要らない様だが、智哉君、自分の彼女の笑顔を絶やしてはいかんぞ。」

その言葉は私の耳に、心に響く。

智哉さんも同じだろうか。

そう思っていると、

「ええ、それは肝に銘じております。彼女は今の私にとっての生きる理由そのものですから。」

そう涼しい顔をしながらも、何にも動じない顔付きで真剣に答えた智哉さん。

(……そんなに私の事を想ってくれているんだ、智哉さん。……凄く嬉しい。)

思っている事が顔に出てしまいそうな位嬉しくなってしまいました。

私を見ていたクロノが、

「……はぁ。フェイト、君は顔に出過ぎだ。顔が真っ赤だぞ。そこまで綺麗に紅くなるか、普通?」

と、溜め息を吐きながら言います。

私ってそんなに顔に出やすいタイプなのでしょうか?

私の隣に座っているなのはは勿論、クロノもグレアム提督も和麻さんも笑っています。

それに智哉さんまで。

「ぅう~、智哉さんまで~。もう、知りませんから。」

智哉さんに対して思わず、ぷぃっとソッポを向いてしまいました。

自分はそれ程酷くは無いと思っていましたが……、でも、流石に今のは仕方ないと思います。

こんな事になったら、きっとどんな女の子だって、私みたいになってしまうに違いありません。

それはなのはだって例外では無いと思ってます。

ソッポを向いてしまった私に対して智哉さんは、頭を優しく撫でてくれながら、

「フェイト、機嫌直してくれよ、な?」

そう優しいながらも安らぎのある、私にとって一番効果的な声で宥めてくれています。

(……うぅ、これされたら許したくなっちゃうじゃないですか~。)

こういう時の智哉さんってずるいんです。

私がこれにとてもとても弱いの知ってるから、私が拗ねた時なんかは何時もこうやってご機嫌取りするんです。

こうなると、智哉さんと私の根比べ……になるのですが、毎回毎回私が負けてしまうんです。

「フェイト~、お願いだから、ね?何なら、何か奢ってあげよう。何が良い?」

来ました。

その理由と言うのがこれなんです。

智哉さんの最終兵器、『オレの出来る範囲なら何をお強請りしてもOK攻撃』!

この発言に、

「………フン、だ。知りません。」

と、私もついつい答えてしまうんです。

じゃあ、答えなきゃ良いかって言うと、実はそうでもないんです。

答えが無いと……

「……分かった。じゃあ、フェイトの宿題を手伝ってあげよう。国語かな?社会かな?」

そう、何も言わずにいると、内容がどんどんレベルアップしていくんです。

「……知りません。」

「じゃあ……、水族館はどう?フェイト、前に行ってみたいって言ってただろう?」

「……う。…し、知りません。」

今の一言は結構私の心を揺さ振りました。

で、でも、まだ負けません!

そんな私の我慢っぷりを見ていた智哉さんは苦笑していました。

そして、

「………よし、それじゃあ…遊園地!これで機嫌を直してくれるかい?」

「………」

うぅ、我慢の限界に来ました。

最後に智哉さんは止めの一撃を、私の機嫌を直すために間髪入れず、

「分かった、フェイトの気持ちは良く判った。全部だ!もう、今までオレの言ったお強請りを全部認めよう!!」

「ホントですか!?」

私も智哉さんの発言に間髪入れずに聞き返しました。

すると、

「男に二言は無いんだよ、フェイト?」

とまた優しく頭を撫でてくれました。

「智哉さん、約束ですよ!?絶対ですよ!?」

何時の間にか必死で智哉さんに約束を結ぼうとしている私。

今まで私の中にあった拗ねた気持ちは何処へやら吹き飛んでいってしまいました。

気持ちに正直なのは良い事ですよね?w

「良かったね、フェイトちゃん。」

なのはもニッコリ笑って私に声を掛けてくれたんです。

「ありがとう、なのは。」

私も笑顔でなのはにお礼を言いました。

また、クロノは呆れた顔をしていましたが、グレアム提督と和麻さんはそのまま私の事を見守ってくれていて、嬉しく思います。

智哉さんはというと、私を膝の上に乗せてくれて、後ろから私を抱擁してくれています。

智哉さんに包まれながら、ここでも私は幸せを噛み締めるのでした。

そんなこんなで私達はグレアム提督の個室を後にしたのです。

















~後書き~


はい、第4話でした~w
とりあえず、ごめんなさい
m(_ _)m
アップサボってました、っていうか、むしろストーリーを書くのをサボってました……w
色々忙しかったって事で、カンベンしてください~w
(‐人‐)

第5話は頑張って直ぐにアップしようと思っておりますw

2007年12月20日木曜日

年賀状No.2 『な○はさん』

2枚目を無事に描き終えました~w

2枚目のモデルは『な○はさん』ですww

……え?

ねずみ年に全く関係無いって?

そこは、『な○はさん』の可愛らしさと愛嬌でカバーww

ちなみに、1匹目はポケモンの『サンドパン』にモデルとなって貰いました~w

2枚とも、久々に絵を描いた割には良く出来たと自画自賛のオレww

2007年12月19日水曜日

年賀状No.1

今日から年賀状を書こうと思ったオレ。

と言うわけで、早速1枚目出来ましたw
これでやんす↓↓↓


……ま、最初の1枚にしては上出来かなw
………え?
画像が見難い?
それは仕方ないアルヨw
オレの携帯で撮った画像だもんww

2007年12月18日火曜日

<第3話 復活の騎士>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』






<第3話 復活の騎士>









「……てめー、邪魔だ。そこどけよ。」

「全く……。子供の癖にその口の悪さとはな。呆れて物も言えん。親の顔が見てみたいものだな。」

呆れて言う和麻。

それに切れたのか、少女は

「子供だと!?冗談じゃねー!あたしはヴォルケンリッター、鉄槌の騎士、ヴィータだ!!そこらのガキ共と一緒にすんじゃねぇぇぇええ!!!」

と怒鳴り散らす。

すると、和麻は極々冷静に

「……ほう、貴様が騎士とはな。面白い、この私、時空管理局空軍総部隊長を勤める宮沢和麻が直々に相手をしてやろう。光栄に思え。」

そう言って、不敵に笑みをこぼす。

そのままヴィータと名乗る少女の横を通り過ぎ、外に出る。

ヴィータはその移動が見えなかった事に驚いていたが、和麻はそんな事は気に留めていなかった。

和麻はなのはに対して思念通話で、

(少々待っていてくれ。直ぐ戻る。ユーノが直ぐに来て治療をしてくれるだろうから、それまでその結界の中に居ると良い。)

と言って通話を切った。

後を猛スピードで追って来たヴィータは、

「何処までも人を馬鹿にしやがって!!ベルカの騎士をなめんじゃねえええぇぇぇぇぇええ!!!」

突進スピードと共に勢い良く槌を振り抜く。

しかし、和麻は仕掛けてきたヴィータに振り向きながらもそれを何事も無かったかのようにヒラリと避ける。

攻撃を避けられたヴィータは振り抜いた遠心力を利用して一回転しながら、再度和麻に仕掛ける。

今度はそれをカラドボルグで受け流す和麻。

簡単に受け流されてしまったヴィータ。

和麻は表情一つ変えずヴィータに向かって、こんなものか?と言っている様な顔を見せる。

それを見たヴィータは完全に手を抜かれていると思い、

「てんめええぇぇぇぇええええ!!」

と叫んで和麻に一気に迫りつつ、

「グラーフアイゼン!!カートリッジロード!!!」

≪Explosion≫

槌が二回ガシャンと音を立て、カートリッジと言われた物を充填した。

その後、

≪Raketenform≫

と言う音声と共に槌が変化。

片側には先端が尖ったドリルのような物に変化し、もう片側はジェットブースターに。

「ラケーテンハンマー!!」

と叫ぶと、ジェットブースターが点火して一瞬にして距離を詰め、スピードと相まって振り放たれた強烈な一撃が和麻に襲い掛かる。

それにも関わらず冷静な和麻。

そして、

「…荒れ狂う無音の光、雷光一閃突!」

刹那、二つの技が交錯する。

だが和麻の放った一撃は余りにも強大であったため、ヴィータは力負け。

瞬間カラドボルグから辺りを包む眩い光を放った。

そして………








「悪いがここまでだ。貴様如きのベルカの騎士では私には勝てん。大人しく投降しろ。今ならまだ弁護の機会を与えてやろう。」

結果は言わずもがな和麻の圧勝に終わった。

と言うより終わらせたと言った方が妥当だろう。

それでも、和麻が手加減したのかヴィータは特に怪我をしている訳でもなかった。

剣先を突きつけられたヴィータは、ジッと和麻を睨み付けている。

と、ヴィータが動いた。

その瞬間を和麻が逃すわけも無かった。

後ろに後退するヴィータに対し、一気に距離を詰めて真横にカラドボルグを振り抜いた和麻。

普通ならば脇腹に直撃………なのだが、

ガキイイィィィィイイイン!!

ヴィータの直前で剣は澄んだ金属音と共に止まっていた。

「……大丈夫か、ヴィータ。少々遅れた、済まない。」

「ったく、遅ーんだよ。何やってたんだかな。」

「…だから済まないと言っている。それにあの黒服の少女、テスタロッサと言っていたが、中々の手練れだった。カートリッジシステムを搭載していたら分からなかったかもしれん。」

「……珍しいもんだな。シグナムが手こずるなんてさ。」

シグナムと呼ばれた女性は剣に力を込めながら、ちらりとヴィータの方に目をやる。

目線を戻し、和麻が少々後退すると剣を構え直して話を続ける。

「…私とて万能ではない。それより、お前は向こうを頼む。クリーンヒットはしたが直接のダメージはそれ程でも無いと見ている。私の攻撃の瞬間バリアを張られたのでな。こちらは私が引き受ける。」

「……美味しい所を持って行きやがって。」

「……さっきまでやられていた奴が良く言うな。」

苦笑しながら言うシグナム。

仕方ねーな、と言ったヴィータは、黒服の少女――フェイト――の方へ向かった。

「……遅くなったな。私はさっきの様にはいかないぞ。」

その言葉に和麻は、

「そうであって欲しいものだな。」

と言って軽く睨み付けた。









あのシグナムって言ってた人の一撃は正直焦った。

バルディッシュの柄が真っ二つになったのは初めてだった。

一撃一撃が私のとは重みが違い過ぎる。

あの時はバルディッシュが何とか受ける直前にバリアを張ってくれたからこの程度のダメージで済んだけど……。

「……っつ」

全身が痛い。

動けなくは無いけど、私のバリアジャケットはなのはのと比べても薄いから、その分ダメージも大きい。

これがもしバルディッシュが咄嗟にバリアを張ってくれなかったらと思うとゾッとする。

「……大丈夫、まだ何とか体は動く。でも、戦うからにはあの一撃はもう受けられない。肝に銘じなきゃ。」

自分で口にして、再度確認する。

そして、夜空に飛び立った。









私を待っていたのは先程なのはが戦っていた少女だった。

「…何故こんな事をするの?まだ遅くない。今からでも戦闘を中止して抵抗せず投降すれば、弁護の機会が君にはある!」

「そんな事誰がするかよ!!」

そう言って少女は私に向かって来た。

(……さっきは止められたけど、今度は!)

と、迎撃しようとする。

……が、体が悲鳴を上げて思うように動かなかった。

それが仇となる。

「くらええぇぇぇぇええ!!」

その場で佇む私は彼女の攻撃をまともに受けてしまい、ビルに吹き飛ばされ激突した。

「……っかは!」

激突した瞬間、意識が飛びそうになる。

そこへ彼女が追撃を仕掛けに来る。

「これで決めるぞ、アイゼン!!カートリッジロード!!!」

≪Explosion≫

先程和麻との戦いで消費した弾丸が飛び出し、新たな弾丸が充填された。

(……あれだ。あの弾丸で…魔力を…一時的では…ある…けど…爆発的に…上昇…させて…るんだ…。)

≪Raketenform≫

「ラケーテンハンマー!!」

意識が朦朧とする中、私はその叫び声に本能的に反応してバルディッシュにバリアを命じた。

でも、そのバリアもなのはのように強固でも無いため、直ぐに破られてしまい、

「終わりだああぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!」

絶対に受けてはならない一撃を受け、意識が薄れていく。

(……智哉さん……ごめん…な…さ……)

完全に意識を失った私。

そして、私は彼女に拘束されたのでした。










その頃、フェイトの家では………

≪どうです?少しは思い出せましたか、智哉様。≫

(うーん、この思念通話って言うのが使えるって事は体が覚えていたのからかな、解ったんだけどね。)

≪そうですか。少しでも多く取り戻せれば、あれを使わず……≫

(…ん?あれって何だい?)

≪…あ、いえ。こちらの話ですので。≫

(…そう?それなら良いんだけ……ど!?)

思念会話が繰り返される中、智哉は何か異変を感じ取った。

≪…智哉様?どうしました?≫

(……何か寒気がしたんだ。)

≪……!智哉様、その勘はどうやら当たってしまっているようです。≫

(…え!?一体何!?)

≪フェイト様の魔力反応が著しく低下しています。…それにこれは……拘束魔法!?≫

(何だって!?)

≪今、先程話しましたよね。時空管理局の事や智哉様の周りの方々は魔法が使える事、そしてそれは記憶を失くす前の智哉様自身もそうであった事。≫

(…うん。)

≪そして……いえ、この先は自身で思い出した方が良いでしょう。それより、フェイト様の容態が……≫

(……助けに行こう)

≪…ですが、今の智哉様には戦う知識が……≫

(……知識が無いのであれば、君は、アイーシアは記憶を失くす前の僕と共に戦っていたんだろう?だったら、君の記憶を、君と僕が戦って来た知識を僕に直接流し込んでくれないか?)

≪………本当に宜しいのですか?≫

(……うん。僕自身記憶を取り戻したいと思ってる。けれど、今は、それ以上にフェイトの事が心配なんだ!何故なのかは、どうしてなのかは分からない。けど今はそれしか頭に無いんだ!!)

≪……分かりました。先程、智哉様は私にあれとは何か、と聞きましたよね。それは智哉様の記憶を取り戻す方法なのです。この方法は荒療治で、出来れば苦しむ智哉様を私は見たくありませんでした。今までの出来事を智哉様の頭に流し込み、フラッシュバックを起こして記憶を呼び起こそうと言う方法です。実を言うと、智哉様は記憶を失った訳ではなく、思い起こせない場所に封印してしまったのです。今からその封印を強引に解きますが………私にも何が起こるか分かりません。それでも宜しいですか?≫

長々と説明を続けるアイーシア。

しかし、智哉の一言で一蹴される。

(今ここで悩む必要は無いよ)と。

そんな智哉を見たアイーシアは、

≪ふふ。智哉様のそういった所は以前と変わりませんね。分かりました。では、精神を集中させて、私を、ペンダントをお握り下さい。≫

そうクスクスと笑ってから、真剣な声で智哉に話す。

智哉もアイーシアに言われた通りにする。

(こう……かな?)

≪はい。………では、いきます!≫

アイーシアの合図で智哉の頭の中に一気に流れ込む、今までの記憶。

それが智哉の頭に激痛を走らせる。

「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」















叫び声が消えたその家の玄関を出ようとする漆黒の鎧に身を包む青年。

「………ジャミング展開と同時に行くぞ、アイーシア。」

≪はい、智哉様!≫

青年――智哉――とその相棒、アイーシアは12月の夜の海鳴市上空へ、愛する者の下へ飛んで行った。












「……さすがだな。ヴィータを簡単に追い込んだだけはある。」

「貴様もそれなりにはやるようだな。さっきの騎士には正直期待外れだったからな。ベルカの騎士ともあろう者があの程度ではな。」

「……フ、言ってくれる。……しかし、これが何も無い純粋な戦いであれば良かったのだがな。今はそんな悠長な事を言っている暇が無いのが現状だ。これで終いにさせて貰おう。」

そう言って、シグナムはヴィータがいる方向に顔を向けるように示した。

顔をその方向に向けた和麻は、

「……くそ、卑怯な。」

顔を歪める。フェイトが拘束されていたのだ。

「てめーでもそんな顔をするんだな。」

そのヴィータの声に反応するが、当然何か出来る訳でもなく。

シグナムは話を続ける。

「我々の要求は一つ。この娘を解放して欲しくば、これからの我らの取る行動には一切関わらないで貰おう。」

「……っく。」

「どうした、要求が呑めないのか。さすがは管理局のエリートだな。ならば……」

「…待て!!………今、検討中だ…。」

そう言って難を逃れようとする和麻。

しかし、それも長くは持たず、

「『はい』か『いいえ』のどちらかで済む話だろう。決められないのであれば仕方ないな。」

とヴィータに聞こえるように言ったシグナム。

ヴィータがフェイトに最後の一撃を加えようとした、まさにその瞬間だった。



「うわああぁぁぁぁぁああああ!!」

ヴィータの声と共に、ビルの壁に吹き飛ばされた音が鳴り響いた。

「ヴィータ!?どうした!?」

シグナムはその声と音に反応して振り返る。

すると、先程までヴィータが居た筈の位置には漆黒の鎧を纏った騎士の姿が。

剣を手に提げる騎士を見たシグナム。

(あの鎧と剣は一体!?我らと同じ、アームドデバイスか!?)

そんな事を思っているシグナムに和麻は

「これで形勢は逆転だ、さあどうする?」

と、いつもの調子を取り戻した。











赤いバリアジャケットの少女には悪いが、フェイトを拘束していたため、吹き飛んで貰った。

女性に攻撃を仕掛けるのはオレの性分に合わないが、今回ばかりは仕方ないだろう。

フェイトに手を出す奴は誰であっても許さない。

それよりオレは溜め息を吐きながら、

「………ったく、ベルカの騎士やら管理局やら大勢で一体何やってんだよ。」

と、この状況に対して言った。

もう何て言うか、呆れてものも言えないのだが。

そしてオレは、後ろにいる少女に振り返る。

(…………智…哉……さん……?)

ボロボロでありながらも、彼女のその瞳はオレを真っ直ぐ捉えているのだと直感的に判った。


12月の夜風にユラユラ揺れている彼女の髪。
オレを見つめる透き通った赤い瞳。
美しい顔立ち、絹のように綺麗な白い肌。
壊れてしまいそうな程に華奢な体。


宝石のような輝きを持つ彼女。

この手で守ると誓った。

そして今、オレが生きている理由の全てでもある。


オレの我が侭で一人になってもずっと待ち続けてくれた彼女。
記憶を失ったオレに尽くしてくれた彼女。
記憶の無いオレの前でも家族の前でも、最初に泣いたきり、決して泣かなかったとても芯の強い彼女。


オレはそんな彼女に感謝してもしきれない。

だからオレの中にある想い全てを言葉に込めて、

「……姫、お迎えに上がりました。」

オレにとってかけがえの無い、最愛の人、フェイトにそう言って微笑んだ。













~後書き~

第3話出来ました~w
ホントは学校から帰って来てからアップしようと思ってたんですがねww
気分が乗ってたので、そのままw
構成は出来ていても書いている時はやっぱ少し手が止まったりしますなw
その時の頭の回転速度でスムーズに行けたり行けなかったりw
第4話もこの調子で行きたいと思ってますw

そして、近々サイドストーリーも最新のをアップする予定ッスw

2007年12月17日月曜日

年賀状どうしようかね~w

今年の年賀状、自分用に何も裏に印刷されていない葉書きを買おうと思ってる。

そこで!

裏に何か絵を書いて葉書きを送って欲しい人はオレに何らかの連絡くだせーw

絵に関して、注文がある人は書いて欲しい絵をオレに送ってくるなり言うなりどうぞw

何でも良いって言う人は、オレの嫁がご挨拶に向かうんでw

2007年12月15日土曜日

<第2話 新たな戦い>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』





<第2話 新たな戦い>






記憶を失ってしまった智哉さん。

そんな智哉さんを目の前にした私は、思わずその部屋から飛び出してしまいました。

……君は誰?

その一言が、そのたった一言が、私の胸に深く深く何時までも残り続けるのでした。

一体智哉さんに何があったのだろう。

私はどうしようもなかった。

ただ祈り続けることしか出来なかった私には。

そんな自分を悔やんだ。

そして、そんな自分を責めた。

やっと会うことが出来たのに。

この日を待ち望んでいたのに。

智哉さんがあんな状態であったことに涙を流した。

でも、それ以上に自分が情けなくて、涙を流していた。




私はリビングの隅の方で縮こまって泣いていました。

すると、誰かが私に声を掛けてくれました。

「…泣かないで」と。

聞き覚えのある安らぎの声。

振り向くとそこには彼がいました。

…そう、それは記憶を無くした私にとってとても大切な人。

智哉さんでした。

でも泣き止まない私。

それどころか、その優しい声を聞いた私は、ますます涙が止まらなくなってしまいました。

どうしてそんなに優しくしてくれるの?

もう、私は何が何だか判らないまま智哉さんの胸に飛び込んで泣いていました。

そんな私に驚きながらも、智哉さんはしっかり私を抱き締め、私の頭を優しく撫でてくれました。

私が泣き止むまでずっと。










漸く泣き止んだ私に対して智哉さんが、

「泣いている子を見ると、居ても立っても居られなくなるんだ。……それに、君の泣き顔は見たくない。君には笑っていて欲しい。何故かは分からないんだが、そんな気持ちになるんだ。だから…笑ってくれないかな。」

そう言って私の髪を優しく撫でてくれます。

智哉さんの何気ない行為は、私が泣いている時だけではなく、どんな時でも心が休まる、一番安心する行為でした。

(…智哉さん、記憶を失っても体が覚えてくれてるんだ。)

そんな事を思うと少しだけ嬉しく思い、自然に笑顔になっていました。

すると、

「……お?少しは元気になったかな?」

笑顔で私に尋ねて来る智哉さん。

だから私は決心しました。

その笑顔に向かって、

「……たしが、私が、必ず智哉さんの記憶を取り戻して見せますから!……だから、その………一緒に居てください。」

と、今出来る精一杯の笑顔で伝えた私。

「……うん、わかった。君との関係を思い出せるように僕も努力しよう。初めて君を見た筈なのに、君を見てからずっと何かが胸に引っ掛かっているんだ。僕にとって君がどういう存在なのか。僕はそれを確かめたいから。」

はい、と一言だが、はっきり返事をした私。

ここから少しの間、彼と共に記憶を取り戻すため、ゆっくり時間を掛けていきました。


















暫しの時が流れ、現在12月2日、午前2時23分。

海鳴市のとあるオフィス街。

現在、真夜中で外には誰も居ない。

と、そこに

「ぐああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

偶然なのかは判らないが、そのオフィス街から発せられた声は誰も居ない空間に木霊する。

ある一角に二人の管理局の魔導師が倒されていた。

一人の少女によって。

その少女は、こう言い放つ。

「……雑魚いな。こんなんじゃ、大した足しにならないだろうけど……。」

そして、片手に持っていた謎の本を高く掲げた。

するとその本は、怪しげな魔力を放ちながら独りでに開き、二人の魔導師のリンカーコアを取り出した。

リンカーコアとは、魔導師にとっての魔力の源となる核。

魔法を扱う者ならばその部分の重要性は誰もが知っていることだ。

それを二人の魔導師は抜かれようとしている。

倒れている二人はリンカーコアを取り出され、苦しむ。

二人を冷酷に見つめる少女は、

「お前らの魔力、闇の書の餌だ。」

と言う。

すると、本――闇の書――が、開いたページが突然光だし、少女達を包み込み、リンカーコアを蒐集した。

二人の魔導師の悲鳴と共に……。








時間は午後7時45分。

海鳴市の市街地上空に二人の影があった。

一人は大型犬のような獣。

そして、もう一人は先程の少女。

不意に犬が今目を瞑っている少女に話し掛ける。

「…どうだ、ヴィータ?見つかりそうか?」

ヴィータと呼ばれた少女は、曖昧に答える。

そして、

「この間から時々出てくる妙に巨大な魔力反応……。あいつが捕まれば、一気に20ページ位行きそうなんだけどな。」

そう言うと、大型犬はヴィータに背を向けて言う。

「分かれて探そう。闇の書は預ける。」

「オッケー、ザフィーラ。あんたもしっかり探してよ。」

「心得ている。」

少ない会話を終えた一人と一匹は散開した。

そして、ヴィータは魔方陣を展開。

自分を中心に正三角形となって広がり、三つの頂点にはそれぞれ小さい円形が。

最後に自分の真下に十字架のような模様が浮き出てきてから、

「…封鎖領域展開。」

≪Gefangnis der Magie≫

彼女の声に合わせて、手に持っている鉄槌が発動させる。

瞬間、ヴィータを中心に広域の結界が張られていく。

それはある少女達の家も包まれていった。









「……!」

これは、広域結界!?

こんなところで、何で!?

一体誰が、何の目的で!?

なのはも気付いているのかな?

これだけ大きいから、多分気付いてるよね。

それにしてもこれ程の大型の、しかも封鎖結界を貼るなんて!

今家には、私とまだ記憶が戻らない智哉さんの二人だけ。

エイミィやクロノ、リンディ提督は向こうにいる。

智哉さんは今は記憶を失ってはいるけど、魔法を使った事のある者は誰彼構わず結界内に入ってしまう。

目的があるとすれば、もしかするとここにいる智哉さんが狙われてしまう可能性がある!

どうすればいい!?

沢山の事を同時に考え込んでいた所為で、智哉さんに気付かれてしまいました。

「………フェイト、どうしたの?何か凄く難しい顔してるけど。何かあったのかい?」

その言葉にハッとして、智哉さんに何でもないと慌てて伝える私。

でも、智哉さんには通じませんでした。

「……何かあるなら行って来ると良いよ。僕は一人でも構わないから。」

そう言って、私の頭を優しく撫でてくれる智哉さん。

智哉さんにはホント敵わないな。

「……ごめんなさい、智哉さん。少し出掛けて来ますね。直ぐに戻りますから安心してください。」

「うん、いってらっしゃい、フェイト。」

智哉さんの言葉に甘えた私は、靴を履いて玄関を出ようとした時、ふと思い出しました。

(……もしもの時のため、必要かな。)

履いた靴を一旦脱いで、自分の部屋にある物を取りに戻る私。

(……これがお守りになるかは判らないけど、でも、きっと智哉さんを守ってくれる筈!)

その想いでアクセサリーを取り出しました。

首から提げるタイプで、見た目は何処にでも売っていそうなシンプルなデザイン。

でもそれは見た目だけで、アクセサリーの部分は剣を模っている。

そう、その剣は記憶を失う前の智哉さんにとっての愛剣である、ラグナロク。

記憶を失う前の智哉さんは、これで私を何時も助けてくれていました。

そんな智哉さんが記憶を失ってからは、皆を代表して私が責任を持って保管していました。

ラグナロクは智哉さんとは勿論、私達とも会話が出来るので、状態を確認するのは容易でした。

ラグナロクはずっと主である智哉さんと会話したかったのでしょうが、自ら暫く様子を見ると言って会話をしていません。

…あ、私達とは別ですよ?

不意にラグナロクが私に話し掛けてきました。

≪……遂に、『時』が来たのですね。≫

(…え、時?それは一体どういう意味?)

私は何が何だかさっぱりで、思わず聞き返してしまいました。

≪智哉様を巻き込む程の戦闘がです。記憶を取り戻すには私はこれが一番手っ取り早いのではないかと考えていました。……智哉さんには少々荒療治ではありますが。≫

(…まさか、この戦闘に参加させるつもりですか!?)

≪…ふふ。いくら私でもそこまではしませんよ。だから安心してください。ただ、貴方が私を智哉さんに預ける気でいるため、思念通話を使ってみようと思っていたんです。いくら記憶を失っていると言っても体ははっきり覚えているのですから、もしかすると思念通話で会話を繰り返せば或いは、と。多分、こちらに帰ってくる時に何らかの弊害が起こってしまったのでしょう。でも、それは一時的な筈だと私は考えています。≫

(……そうなんだ。じゃあ、私が部屋の隅で泣いていた時も体が私を覚えていてくれたからなんだ。…そっか。)

≪私も貴方と同じで、一刻も早く智哉様に記憶を取り戻して欲しいと願っているのです。だから、ここは私に任せて、貴方は今出来る事をおやりなさい。≫

(……ありがとう、ラグナロク。智哉さんを……よろしくお願いしますね!)

会話を終えた私は、リビングにいる智哉さんに声を掛けました。

「…智哉さん、出かける前に一つ忘れてました。これ、首に提げていて貰えませんか?」

後ろから声を掛けられて、振り返ると剣を模ったアクセサリーを持って、フェイトが僕に聞く。

「…ん?これをかい?」

と、尋ねた。フェイトは

「…はい。その……お守り……みたいな物です。………ダメ、ですか?」

お願いします、と言わずとも判るような目で見つめてくる。

だから言ってあげた。

フェイトを安心させてあげるために。

「分かった。ありがとう、フェイト」と。

貰って首から提げると、フェイトは

「…じゃあ、智哉さん、行って来ます!」

と笑顔で家を出て行った。





「……それにしても、何だろう、この感覚は。この剣を見てると何かを思い出しそうなんだけど。」

リビングで一人呟いていると、不意に何処からともなく声が聞こえた。

≪智哉様、お久し振りですね。≫

その言葉にびっくりして座っていたソファから思いっ切り飛び退いた。

「………だ、誰だ!?」

慌てる僕を見ているのか、その声の持ち主はクスクスと笑っている。

「……君は一体誰だ!?何処に居る!?僕に何の用だ!?」

その笑い声に突っ込んでいる余裕など全く無かった。

≪何処かと言われても……。言って宜しいのでしょうか?絶対に驚きますよ?≫

「………」

何も言えなかった。

だが、何なのだろう。

今の声、いや、さっきから聞こえて来る声を僕は何処かで聞いた事がある。

この状況に、このモヤモヤとした掴み所の無い感覚に苛立ちを感じた僕は、

「……構わないよ、何処に居るんだい?」

≪……そうですか。分かりました。私は今、智哉様と共に居ます。≫

「………僕と一緒に?」

≪はい。正確に言うならば、智哉様が今私を身に着けていると言った方が宜しいでしょう。≫

「……身に着けている…………。…………もしかして……このペンダントが、君……なのかな?」

≪…ふふ。驚きましたか?智哉様。≫

「……うん。もう何だか、何も言えない位にね……。」

こんなやり取りをしている僕達。

だが、フェイトが向かった先では更に大きな波が押し寄せていた。









広域結界を張り巡らせていたであろう少女に出会った私となのは。

アルフもこの結界に気付いたからなのか、中にいるみたいだ。

なのはは赤いバリアジャケットであろう物に身を包む私達と変わらない年頃の少女から攻撃を受け苦戦していた。

私は先に来ていたなのはを守ろうと前に出る。

こちらはなのはと違い、高機動戦を得意としているため、ヒットアンドアウェーが可能な分、なのはよりも断然分があると思ったからだ。

私の予想は当たっていた。

彼女はなのはと同じく高機動戦を余り得意としてないようだ。

これなら、行ける!

そう思いながら、彼女の後ろを取った私。

バルディッシュを勢い良く振り下ろしてなのはとの体勢を整える……予定だった。しかし、

ガキィィィィィイイン!!!

衝突し合った金属音と共に私の考えは一瞬で崩れました。

私の一撃を片手で持った剣だけで易々と受け止められてしまったんです。

私は瞬間、その場から後ろに飛び退いた。けれど、

「レヴァンテイン、カートリッジロード!」

≪Explosion≫

バルディッシュの一撃を受け止め、髪を紫に染めたポニーテールの女性がそう言った瞬間、持っていた剣から膨大な魔力の炎が吹き出てきた。

そして、

「紫電一閃!!」

そう叫んだ女性は一気に私に向かって来ました。

私は反応が遅れてしまい、バルディッシュを真っ二つにされた。

更に直後の二撃目を今度はまともに受け、そのまま勢いでビルの屋上へ叩き落されてしまった。

地面を揺るがす轟音と煙が巻き上がっていた。

それを同じ結界内の別の場所で戦っていたアルフが、私に気付き向かおうとしたみたいだけど、自分と同じような存在の者に行く手を阻まれてしまった。

「こんのぉぉぉおおお!」






一方のなのはも、少女に対して防戦一方。

それどころか、追い詰められてしまっている。

なのはのシールドはとても頑丈で、フェイトでも壊せるか判らない程の強度を誇る。

だが、その少女はいとも簡単に砕いてしまった。

そして、そのままなのはのバリアジャケットに直接攻撃。

レイジングハートもバリアを貼るが、それも無意味に等しく壊れてしまい、バリアジャケットは大破、瓦礫の山に吹き飛ばされてしまった。

なのはに近づき、鉄槌を振り翳す少女。

なのはは、ここまでなの…?と思い、フェイトやクロノやユーノ、そして智哉や和麻に心で助けを求め目を瞑った。

その時だった。

なのはの目の前に防御魔法が展開され、それと同時に、

ガキイイイィィィィィィイイン!!

先程のフェイトの攻撃を受け止めた時の金属音と変わらない音がビルの中に木霊した。

その音に目を恐る恐る開けるなのは。

すると、そこには白銀のバリアジャケット、いや、全身鎧に身を包み、夜にも関わらず、それも月の淡い光を受けているだけの暗闇のビルである筈なのだが、そんなものお構い無しに光り輝く刀身を持つ剣を手に、青年と見える人物が少女の鉄槌を容易く受け止めた。

なのははその青年が誰なのか直ぐに判った。

そして、

「………和麻さん。」

と弱々しく答える。

そんななのはに対して、

「遅れて済まなかった、なのは。君に痛い思いをさせてしまったな。お詫びに後で何かさせてくれ。」

そう言って、月夜の光を浴びながらなのはに微笑む青年は、時空管理局空軍総部隊長である、宮沢和麻だった。











~後書き~

第2話ようやくアップしました~…w
中々書く暇が見当たらなかったもので。orz
21日までに出せば良いと思っていた課題が何と!14日だった事に気付いた時、既に11日。
しかも、何も手をつけてなかったと言うw
その後の光景は多分容易に想像出来るのではないかと思いますww
ちなみに、月曜日は中間試験なのですが、正直テストより、課題の方が辛い…。orz
月曜に出さなければいけない物が3つとかwwww
………でも、後一週間乗り切ればとりあえず冬休み。
なので、そこからはスピードアップで行きたいと思ってる私です、はいw

2007年12月7日金曜日

~第2章  定められし運命~

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』







~第2章  定められし運命~










いよいよ第2章へ突入!
時間軸は「魔法少女リリカルなのはA's」と変わりませんw
ここからはアップが段々遅くなる事が多々ある………かもですww
(今も十分遅いんですが…w)









<第1話 悲しみの再開>











こんにちは、フェイト・テスタロッサです。

私は今アースラの中でクロノと戦闘中。

これから本局に戻る予定なのですが、その間の空き時間を使って訓練をしています。

実は明日の最後の裁判の内容確認をしなければいけないのですが、クロノが無罪はもう決まったようなものだから、と言って私への戦闘の指導を自ら引き受けてくれたのです。

それが今現在まで続いている状態。





暫くして休憩に入りました。

クロノの他にユーノやアルフも一緒に私達の戦闘を見学していました。そして、和麻さんも。

休憩の後、和麻さんが私との戦闘で今日は終わりと言って、デバイスであるカラドボルグを構えました。

クロノも和麻さんも私もデバイスを非殺傷設定にしてあるとは言っても、クロノの攻撃も勿論だけど和麻さんの攻撃はとても痛いんです。

気を抜くと大怪我をしかねません。

だから二人とも戦闘に入る前に必ずもう一度準備は良いか、と言ってくれるのです。

私にとってその心遣いがとても嬉しくて。

そんな事を何時も思っている時に始めの合図が掛かるのはもうお約束。

何時も最初の一歩が遅れてしまい、防御に回るのは内緒w
















戦闘が終わって私達は食堂に向かい、私の隣の席にはアルフとユーノが、目の前の席にはクロノと和麻さんが座りました。

そして、クロノが話を切り出します。

「…さて、じゃあ最終確認だ。被告席のフェイトは裁判長の問いにその内容どおりに答える事。今回はアルフも被告席に入って貰うから。」

うんと頷く私と、解ったと頷くアルフ。

クロノは話を続けます。

「…で、僕とそこのフェレットもどきは証人席。質問の回答はそこにある通りだ。」

「解った………、っておい!!」

顔を歪ませてユーノがクロノに抗議します。

いきなり怒鳴って、一体何だろう、と思った私とアルフは揃ってユーノの顔を見ました。

クロノは何だ?と素っ気無い表情でユーノの抗議に答えると、

「誰がフェレットもどきだ!!誰が!!!!」

もの凄い抗議の声をクロノに浴びせます。

けれど、そんなユーノに対し君だが何か?と当たり前の様な顔をして答えました。

ユーノはショックを隠せず一瞬顔が凄い歪み方をしましたが、気を取り直して、

「そりゃ、動物形態で居る事も多いけど、僕には『ユーノ・スクライア』って言う立派な名前が!!」

猛抗議するユーノに、アルフがまあまあ落ち着いてと言ってユーノを宥めようとしてます。私も、

「クロノ、あんまり意地悪言っちゃダメだよ?」

と苦笑しながらもユーノ側に少し加勢しました。するとクロノは、

「大丈夫、場を和ませる軽いジョークだ。」

と言いました。反省の兆しが全く見られません。

そんなクロノにユーノはもの凄い目で睨み付けて唸っています。

今にも噛み付きそうなそんな感じで。

そんな状況を和麻さんは何も言わず、ただ苦笑しながら見ているだけでした。

ですが、場を緊張感を漂わせる顔付きに変えて話し出しました。

「…事実上、判決無罪。数年間の保護観察と言う結果は確実と言っては良いのだがな。一応、全員受け答えの内容は確実に頭に入れて返答出来る様にしておけ、良いな?」

和麻さんの話に私とクロノとユーノは揃ってはい、と短くハッキリと返事をしながら頷きました。

その後、私はクロノに改めて、

「…クロノ、ありがとう。クロノが頑張ってくれたから今こうして何一つ不自由ないでいられる。本当にありがとう。」

と、お礼を言いました。

クロノは照れ隠しをしていました。

そんな中、和麻さんは少し用事があるから、と言って先に席を立ちゆっくり歩き出そうとした時、クロノが和麻さんの顔を窺いながら、

「……いや、正直僕は反対派を押し留める程の力は無かった。殆どが僕の意見に賛同してくれたんだけどね。反対派が断固として認めなかった。…それを一瞬で黙らせたのが和麻総部隊長だ。あれは圧巻だったよ。その場に居た全員を黙らせてしまったんだから。内ポケットから凄い量の束になった用紙を取り出して机に叩き付けて『…ここに私が今まで自分自身を客観的に分析した結果全てをリストにしてある。勿論貴様らが欲するデバイスのデータもだ。』って言ったんだ。その場に居た全員が和麻総部隊長のデータを取りたがっていたのは知ってたけど、あの場で、しかも自ら持ち出すとは誰も想定してなかっただろうからね。」

そう言ってそうですよね、と和麻さんに向くクロノ。和麻さんはクロノに向かって、一睨みした後、

「別段、私は大した事はしていない。………それに何より、あの馬鹿が君に笑顔で迎えて欲しいと言っただろ?今何処に居るかも判らん状況で何時帰って来ても良いようにと、そう思った。ただそれだけだ。」

その言葉はとても嬉しかった。

涙も溢れ出そうになる程に。

でもそれは何とか我慢しながら今にも泣き出しそうな声で、和麻さんにありがとうございます、とお礼をしました。

静かに笑った和麻さんは食堂から出ようと後ろを向いて歩き出そうとした時、クロノに

「後で話があるから顔をだせ、良いな?」

と、まるでお前には拒否権は無いと言う顔付き(笑ってはいましたが)で言って、私達から離れて行きました。

その後、クロノがたっぷり折檻されたのは言うまでもありません。











私は今、明日の最終確認を終えて、自分の部屋に戻って来ました。

食堂でクロノに貰った、裁判の内容に関するデータが入っているファイルとバルディッシュを机の上に置きました。














私は今現在、学校からなのはと楽しくお喋りをしながら一緒に下校しています。

楽しい時間もあっと言う間に過ぎてしまい、なのはにバイバイと言って手を振り、ここからは一人で自分の家に帰ります。

と、今はこんな毎日を送っています。

でも、
今こうやって一人で帰っている時も、
なのはやアリサ、すずかと一緒に学校から帰って来る時も、
今の家族と一緒に過ごしている時も、

どんな時もあの人の事を忘れた事はありません。


初めて出会ったときから私の心を一番占めている人。
私に、待っててくれって言ってくれた人。
ずっと私の傍にいるから、と言ってくれた人。
私に何時も優しく笑い掛けてくれる人。
私の頭を優しく撫でてくれる人。
私にお姫様と言って意地悪する人。


そう、私の頭の中にはあの時からずっとあの人――神崎智哉さん――がいます。

彼は今、何処にいるのか分かりません。

二度と上がって来れないと言われている、虚数空間に行ってしまった後の消息は全く分かりません。

私は彼に言われました。

無事に帰って来た時笑顔で迎えて欲しいと。
私の笑顔が見たいからと。

智哉さんの親友で、和麻さんと言う時空管理局の総部隊長さんが、智哉さんから私宛てのメッセージを伝えてくれました。

その言葉を聞いた時、胸の奥から何かが込み上げて来ました。

嬉しさと切なさ、もう何が何だか分からないまま泣きました。

そして、今に至ります。

あれから半年位経ちました。

色々な人に慰めて貰ったお陰で、漸く立ち直る事が出来ました。

そんな私が今出来るのは、彼の、智哉さんの無事をただひたすら祈る事だけでした。











目の前に倒れている人を見つけました。

慌てて声を掛けますが、返事はありませんでした。

返事が無かったので、耳元で声を掛けようとした時、ふと顔が目に入りました。

願いが叶ったのかは判りません。

その顔に私は見覚えがありました。

初めて出会った時、漆黒の鎧に身を包んでいた人、そう、今の私にとってかけがえの無い人である、智哉さんでした。

人違いではありません。

証拠に、脇から光を反射させているアクセサリー、でも実際は智哉さんのデバイスである、ラグナロクさんが見えました。

「智哉さん!智哉さん!!智哉さん!!!」

起こそうと必死に声を掛ける度に、目から涙が溢れてくるのが分かりました。

拭っても拭っても涙は止まる事無く流れ続け、遂に涙で顔がくしゃくしゃになってしまいました。

でも今の私にはそんな事を感じる余裕などある筈も無くて。

思念通話を使ってリンディ母さんやクロノ兄さん、和麻さんに今目の前で倒れて意識が無い事を、動揺し泣きながらも私が伝えられる範囲で伝えました。

少しして家の方角からリンディ母さんとクロノ兄さんが、空中からは和麻さんが駆け付けてくれました。

そして、和麻さんが智哉さんを家に運び、リンディ母さんを先頭に、家に急いでいます。

私は今も泣き続けながら、智哉さんの容態を心配しながら3人の後を追い掛けました。








智哉さんを来客用の部屋のベッドに横たわらせた和麻さん。

私の部屋が一番近かったので、私のベッドを使っても構わなかったのですが、私が寝れなくなるからと言ってこの部屋になりました。

智哉さんを寝かせてから随分時間が経ちましたが、一向に目を覚ます気配がありません。

そんな智哉さんが心配で心配で、私は傍から離れませんでした。









それから暫くして、私はうとうとしてしまっていました。

その時です。私の手が握られました。

私はそれに驚き、智哉さんの顔を覗くと、薄っすらとでしたが確かに目を覚ましたんです。

私は慌てて家に居た皆を呼びました。

一斉に駆け付けてくれて、智哉さんに体の調子はどうだとか、一体何があったとか、帰って来れて本当に良かったとか言ってます。

私も本当に嬉しかった。智哉さんが目を覚ましてくれて。

皆があれこれ言った後、私に気を使ってくれたようなので、その心遣いに甘えて、

「……智哉さん、お帰りなさい。」

と、私は今にも溢れて来そうな涙を、感情を抑えながら出来るだけ精一杯の笑顔で言いました。

でも、そんな想いも智哉さんの一言によって一瞬で崩れてしまいます。

「………君は、誰?」

「………え?」

そう、智哉さんはこの時記憶を失っているのでした……。















~後書き~

第2章ようやく1話目が終わりですww
このまま行くと、前回アップしたサイドストーリー並みの長さになってしまうかもって思ったのと、更新のスピードが遅過ぎて間が開きすぎるのが嫌だったのと、区切りが良いからっていうのが重なった結果、ここで1話を終わらせました~w
……ところで、何で第1章の横にはサブタイトルがタイトルが無いのに、第2章にはあるんだ?と思った方w
実を言うと、付け忘…ごほんごほん!
まあ、ご想像にお任せしますwwww

2007年12月5日水曜日

<サイドストーリー2 奇跡と輝石>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』







<サイドストーリー2 奇跡と輝石>








あの時、フェイトへの想いを和麻に伝えてこの空間に来てから一体どれだけの時が経ったのだろう?


1日か?
1週間か?
1ヶ月か?
はたまた1年か?
もしくはそれ以上か?


下手をすると時が殆ど進んでいないのかもしれないし、逆に時間を遡っている何て事も。

いや、寧ろ元の世界の時間軸とは全く異なった別の時間が存在すると言う事も十二分に考えられる。

だてにこの空間には『虚数空間』と言う固有の名詞が付けられているのだから。

虚数という数字は数学で習った。ⅰ~2=-1(~は二乗の意)で表される、要するにⅰ=±√-1となっている訳だが、今自分はそんな数字を使って標記されている空間にいるのだ。

自分が居た世界は、現在3次元の空間である。

これが2次元であれば、世界は全てゲームの世界の様に、平面で表される。

また、4次元の空間に存在する物は、3次元で生活している自分達の目には所々に出てくる点でしか把握出来ないのだ。

結局何が言いたいのか?

それは、3次元の実世界に存在している自分がこうやっていきなり全く違う空間に入り込むと何も見えないと言う現象に陥ってしまうという事だ。

今、智哉の視界には360度真っ暗で、仮に智哉の周りに何か存在していたとしても、何も存在していない様に感じているのだ。

「……全く、これじゃ何処に『やつ』がいるのか、寧ろ本当に存在しているのかすら判りゃしない。」

≪…そうですね。ここでは索敵魔法は愚か、飛翔魔法すらもデリートされてしまう空間なのですから。正直言いますけど、こうして私が智哉様と会話出来ているだけでも夢ではないかと思ってしまうぐらいですから。≫

そんな本音をラグナロクが漏らす程、この空間が異様だった。

だが、智哉にはそんな事を言っている余裕は無かった。


彼女に、フェイトに必ず戻るから、と。
オレが傍にいるから、と。
すっと守っていくから、と。
少しの間待っていてくれ、と。
そう言った責任があるから。







智哉は辺りを見渡す。が、やはり何も見えないし聞こえもしない。

本当にここに『王』が居るのだろうか。

ちなみに、ここから出る方法、それはその『王』と戦い勝利して、『時を動かす輝石』を手に入れ、同時に元の世界へ転移させて貰う事だった。

しかし、こうも何も無いのでは、自分がわざわざここへ来たのも空しくなってくる。

魔法が使えず、何が何処にあるのかも全く見えないのは仕方が無いとしよう。自分で覚悟を決めた上でこの空間に来たのだから。

それでも、本当に些細な出来事も起きないと、暇で暇でしょうがないのだ。

「そう言えば、大学を出てから何も飲んでないし、食べてもいないのに、何でちっとも腹が減らないんだろうな?」

不思議そうに智哉は呟く。

≪……そうですね。≫

ラグナロクもその質問に対する答えを出そうと考えるが、ラグナロク自身もこの空間の存在等についてある程度までは知っていたが、さすがにここに来ようとする、或いはした事が無かったのだから。





暫くして、ふと思った。

この空間でオレは『歩く』と言う行動が可能なのか。

気が付けば、オレはここに来てから何かした記憶は無い。

落ちて来て、真っ暗になった後は、ずっと3次元で言う立ったままの状態でいた。

もしかしたら『歩く』事で何かが変わるかもしれない、と頭の中で。

決死の覚悟で右足を上げる。その行為自体に支障は出なかった。それを確認し、一歩を踏み出した。




踏み出した先。

そこには何かを踏ん付けたと言うような感覚は見られなかった。

が、智哉はその他にとある事に気付いた。

「………ほう。どうやらオレの足は同じ位置、平面にあるらしい。」

冷静に分析した結果だった。

歩く時は同じ平面に足がある。多分、歩き続けた場合も変わらないだろう。

根拠は勿論ある。今オレが両足を揃え、体がしっかり直立しているからだ。

しかし、その根拠も正しいとは限らないのもまた事実。

それは、他人がオレを見た時だ。

オレ自身が幾ら直立していると言い張ろうと、他人から見たら壁に対しての直立かもしれない。

要するに、空間が無限に広がり、且つ無重力の状態であればオレが逆さまでも直立している様に感じる事と同じなのだ。

そんな状態がオレに起こっている可能性もある。





不確定要素ながらも、兎に角今はこの空間内で『歩ける』事が判った為、『王』に会う事、いや会える事を願って進む事を決めた智哉だった。










歩き続けてどの位の時が流れたのだろうか。一向に変化しない空間の中をひたすら歩き続ける。

どのくらい歩いたのだろう。

1時間か。
1日か。
1週間か。
それ以上か。


何れにしろ、オレには時間が無限に在る訳でもない。

オレの寿命は『とある任務を完了』するまで。それが何時来るのかは判らない。

しかし、この空間の中に居る限り、オレは行き続けることになる。それは何を意味するのか。

簡単なことだ。

ラグナロクとの契約が何時まで経っても果たされないと言う事は、オレの寿命もそれだけ延びる事になる。だが逆を言えば、ラグナロクはオレに命を授けてまで果たさなければならない『使命』をオレの下に、この空間に居ることでそれは半永久的に成し遂げられないと言う事なのだ。

オレはこんな所で終われない。フェイトと約束したのだ。必ず、そして直ぐに戻ると。そして、ラグナロクとも約束を、契約を交わしたのだ。ラグナロクが果たさなければ成らない『使命』をオレが代わりに終わらせると。

「何か、何でも良い。どれ程の些細な事でも構わない。だから空間よ、オレの目に見える変化をしてくれ……!」

そう願って、思って、縋って、目を瞑った。










どこからか何かが聞こえる。

耳を澄ます。……これは、声?何と言っているのだろう?



……私の前に現れたのは何時が最後だったか。汝は異界の、いや、正確には実軸の世界の、それも魔導騎士の格好をした人間と見受ける。



ここまで集中して、漸く聞こえた声。

目をゆっくり開ける。

そこは別世界だった………。




今まで全く見えていなかった全てが今は見えている。何故なのか、一体何が起こったのかオレには理解不能だった。もしかすると、これが超常現象と言うやつなのか。そう言われると納得も出来る。

そんな事を思いながら目を前に向けると……

そこには、オレの世界で言う『龍』が宙に浮いていた。

体と思われるその長い部分は白銀の色をしていて、輝いている。あの太さで絞め付けられるとオレ程度の体では一瞬にして潰されてしまうだろう。また、手と思われる部分は、黒く先がとても鋭利な爪が指だろうか、そこから生えている。爪の硬さは判らないがあれだけ大きいと、切り裂いた時の衝撃、爪痕はもう想像出来ないレベル。極めつけはその口の大きさ。顎の強さも、その口で噛み付いた時の威力も見た感じから何となく判ってしまう。

オレは、コイツが『虚空の王』だと何となく悟った。

言葉が通じるかは判らなかったが、

「単刀直入に言おう。オレが勝ったらお前の持つ『時を動かす輝石』を貰いたい。そして、出来ればこの空間からオレの居る世界に送って欲しい。もしお前が本当に『虚空の王』であるならば……。」

虚空の王らしき龍が少しの沈黙の後、

【…久しいな、我に戦いを挑もうとする者が来るとは。汝が欲する輝石とは『リヴァイヴ・ジュエル』の事か。良かろう、我に勝てば、汝の望みの輝石『リヴァイヴ・ジュエル』を授け、汝の故郷への転送も行おう。】

そう言い、準備は良いか?と聞いてくる。オレは目の前にいる龍を虚空の王と再度認識し、

「……ところでだ。お前の名前を聞きたい。そして、何故この場所だけ魔力を帯びている?ここは虚数空間だぞ?普通ならあらゆる魔法はデリートされてしまう筈。なのに、この場所では普通に魔法が使えるみたいなのはどうしてだ?」

と、色々質問してみた。すると、

【……それは、我が対等に汝と戦いたいと思ったからに他ならぬ。確かにこの空間は普通ならば、魔法は使うことも出来ん。…が、汝も気付いている通り、我はこの空間の王。これ位造作も無い。】

内容は至ってシンプル。だが、それ程解り易いものは無い。オレは納得してラグナロクを構え、戦闘態勢に。それを確認した虚空の王は、

【…改めて、我が名を明かそう。我が名は虚数空間に住まう者を統べる皇帝にして王『マスター・ドラグーン』!!!いざ参る!!!!!!】

そう言い放つと、凄まじい波動が、咆哮が辺りを激しく揺るがす。

それだけで後ろへ後ろへジリジリと追いやられてしまう程の衝撃波。正直地面に立っているだけでも辛かった。だが、こんな所で負ける訳にはいかない。


自分には待っていてくれる人が、
自分にはやり遂げなければならない使命が、
あるのだから。

衝撃波が収まると同時にオレはやつの胴体の正面へ。そして、挨拶代わりに思いっ切りラグナロクを振り下ろす。予想はしていたがその体は硬かった。コンクリートや鋼何て言う様な硬さとは次元が違ったのだ。オレにはとりあえず硬いとしか伝えることが出来なかった。

弾かれた反動で、オレは少し体勢を崩した。刹那、風を切る勢いで鞭の如く撓った体がオレに向かって来る。間一髪で避けたが、振り抜かれた風で吹き飛ばされてしまった。もしあれを食らっていたらオレの体は少なくとも骨が砕けていただろう。何せ大きさが規格外れなのだ。オレはやつの一回の攻撃で、近距離では確実に負ける事を念頭に置いた。

吹き飛ばされながらそんな事を思いつつ、距離を取ってから体勢を立て直した……つもりだったが、遅かった。やつは両手を垂直に振り下ろし、爪からの衝撃波を放って来た。そして、見事直撃。





「……ふぅ、その攻撃はそれで危険だな。」

オレは咄嗟にシールドガードをしたため、ノーダメージ。…とは言え、今まで戦った来た中でこれ程早くにシールドを展開したことは無かった。速度さえ上げれば回避出来たからだ。

しかし、今の攻撃は違った。オレが体勢を崩してしまったのもある。だがそれ以上に衝撃波の速度が尋常ではなかった。幾ら体勢を崩しているからといっても整えるのに10秒や20秒なんて掛かるわけが無い。ものの3秒も掛からないだろう。1秒位で済むと言っても別段不思議ではない。

そんな中、オレは目で衝撃波を放った瞬間を確認した。確認しながら元に戻した時には何と、目の前にそれが来ていた。避ける暇なんてある訳が無かった。だからシールドガードを選ばざるを得なかった。

流石に皇帝や王と言う事はある。これ程の強敵であり、難敵を今までに相手にしたのは指で数える程しかいなかった。

頭を切り替え、今度は中距離を保ち、魔方陣を展開。

「……………………………………、無数の槍よ、光となりて打ち抜け、プリズム・ランサー!」

全面に魔方陣が展開されると、そこから圧巻の弾幕が放たれた。それを見た虚空の王は、

【受けよ、我が息吹。グレイス・グロス・ブリザード!】

(くそ、相手は吹雪系のブレスか!?)

オレの放った光の槍の弾幕と相手の吹雪のブレスが正面から激突した。しかし、オレの嫌な予感は見事に的中した。相手のブレスの方が桁違いに威力が高かったのだ。そこで次の手を打とうとオレは瞬時に、

「燃え盛る業火の球と成りて敵を押し潰せ、グロリアス・ブレイズ!」

両手を掲げ、虚空の王に引けを取らない大きさの火球を投げ放った。相手のブレスを押し退け、王に直撃した。




……はずなのだが、奴は無情にも無傷だった。

「……おいおい、マジかよ。一体どんな凄い手品を使ったらそうなるんだ?」

呆れて言うと、その台詞が聞こえたのかは判らないが、王は

【………正直今のは少々危なかった。我が息吹を物ともせずに押し退けて来る魔法が存在するとはな。】

と答えた。これは嫌味か?いや、恐らく本音だろう。何故なら、奴にとっては隙や硬直を突いて攻撃を仕掛ける事など造作も無い。だが、それを敢えて相手の攻撃に合わせて力量を計り、どの程度の力を持っているかを把握したのだろう。その上でオレの力量を読み取った結果の発言と見えたためだ。

そして、その言葉にオレは仕方なしに次の手に出ることにした。本来ならばまだ出すには早過ぎではあろうが、そうも言ってられない。

「……この程度じゃあんたには傷一つもやっぱ無理か。…仕方ない、それならそれで此方も少々本気にならざるを得ないな。あんたが本気を出すまで出来るだけ魔力を温存させておきたかったが。…いくぞ、ラグナロク。ファーストリミッター解除だ。」

≪…分かりました、止むを得ませんね。ファーストリミッター解除承認完了。これより魔力値を通常に戻します。≫

「……これでまともに戦えそうだ。互いに出し惜しみは無しにしよう。第1ラウンドの始まりだ!」

そう言ってオレは奴の死角と思われる場所へ一気に詰め思いっ切りラグナロクを振り下ろす。ズバッと言う切り裂く音が聞こえる程のクリーンヒットだった。心底安心した。

「さすがにこれで無傷だったら、オレマジで泣くよ…。」

突然腹の辺りが切り裂かれて、反射的にオレに対して攻撃するも、先程のスピードとは訳が違う。見てからでも余裕で回避出来た。格段に上がった威力とスピードに王は、

【………これも何時以来だ。我が絶対防御の鱗を己の剣のみで切り裂いたのは。汝の更なる力、我に示せ。】

次の瞬間、王を中心に一体何処まで広がっているのか分からない程の巨大な魔方陣が敷かれた。そして、

【光の奔流よ、我が力の糧となりて大地を天を貫け、ホーリー・インフェルノ!】

魔方陣からの夥しい光が大地から天にまで届く。刹那、浮き上がった光は奔流へと姿を変え、天を貫き大地を砕き、そしてオレを飲み込んだ。





一体どれだけの時間が経ったのだろう?その奔流の勢いは止まる事を知らないのか?時間と言う存在を知らないのか?それ程までに永過ぎた。

漸く止まった時、大地には展開されていた魔方陣と直径が全く同じ大きさのクレーターが出来上がっていた。天も突き抜けた部分には何も存在していない。

そんな中、クレーターの一番深くの場所にオレは立っていた。

「……おいおい、冗談も対外にしてくれよ。辺り一面光で何も見えなくなったと思ったら……、フォームチェンジしてなかったら確実に昇天だったぜ……。」

そう、オレはあの一瞬で、

――――――――――――――――――――――――――――――――――

(仕方ない!ラグナロク、ガーディアン・フォームにシフトするぞ!)

≪了解しました。ガーディアン・フォームへ換装します。≫

―――――――――――――――――――――――――――――――――

そしてオレは漆黒の鎧を装着している状態である、ヴァリアヴル・フォームから、ラグナロクと鎧が融合して今までの鎧に更に装甲が追加され、コアがオレの胸元の中心に、そして剣は兜の一部と化したのだった。

奴はオレに、

【……我のあの一撃を耐え抜くとは恐れ入る。…よかろう、最早汝に対して出し惜しみは必要無いと見受ける。…しかし、今日程血湧き肉踊った日は嘗てあったであろうか。喜ぶが良い。我が最強の一撃を耐え抜いた暁には汝の願いを叶える事を誓おう。】

そう言うと、奴は今まで押さえ込んでいた力を爆発させた。


地面が盛り上がり終いに砕け宙を舞う。
空全体が吹き付ける風が振動する。
辺り一面に奴の力が浸透する。
空気がピリピリしているのが肌を通して判る。


奴の本気がこの空間を揺るがす。その場に立っているのも手一杯。

しかし、そんな弱音を吐いてはいられない。奴は言った。これを凌げば願いを叶えると。だが、オレ自身が納得しなければ意味が無い。オレは奴に言った。あんたを倒したら譲って欲しいと。

正直今の台詞はとても助かる。何故ならこのまま戦い続けていたらば確実にオレの魔力が底尽きて負けると判っていたからだ。奴と体格が規格違いであるため、存在する元々の魔力量が違いすぎる。何よりガーディアン・フォームでやっと防いだあの在り得ないレベルの魔法を連発されるだけでオレの体力が持たない事ははっきりした。

だからせめて、奴の全力にはオレも全力で応えなければと思った。フェイトとの絶対に帰ると言う約束もあるが、それ以上に一人の漢として奴への感謝を込めて。

「いくぞ、ラグナロク。バスタード・モード、フルドライブ!」

≪バスタード・モード開放承認!イグニッション!!≫

全身鎧を極限まで削り取った灰色の鎧に身を包み、そして二股の刀身が左右に、かつ垂直に畳まれ、刀身だった部分からは、白色に輝く巨大な光の刃を展開させるラグナロクの二つ目の姿を手に握る。

「…………そして、いくぞ!セカンドリミッター解除!!」

≪セカンドリミッター解除確認。これより魔力をバスタード・モード限界値まで上昇させます。≫

奴の凄まじい覇気に対抗し、オレも引けを取らない程の闘気を爆発させた。

互いの圧力が均衡しているのかは判らないが、オレ達の周りには同じ位夥しい数の巨大な大地の破片が宙に舞っていた。

【それが今現在の汝の本気か?】

不意に話し掛けて来た奴に少し驚きながら、

「…ああ、これが今出せるオレの最大パワーさ!」

と答え、先手を打つべく魔方陣を展開。

(ラグナロク、あれを放つ。行けるな?)

≪…智哉様がそう仰るのであれば。≫

(……オレの事を心配してくれているのか?)

≪……フェイト様と交わされた約束を確実に果たしたいと智哉様が願うのであれば私は止めます。…ですが、私が見る限りでは智哉様の瞳がそうは言っておりません。違いますか?≫

(さすがはオレの相棒だな、何でもお見通しか。)

≪ふふ。ですが、一つだけお願いします。≫

(ん?何だい?)

≪悔いだけは残さないでくださいね。それだけです。≫

(ハハ、残すもんか。それこそ魔力が空になるまで、いや、限界を超えてもオレは奴に勝つ!)

≪分かりました。では智哉様、いきましょう!≫

「………………………………………………。喰らえ、我が聖剣『ラグナロク』が誇る究極にして、全てを終わらせる終焉の一撃!!!」

奴の目の前に一気に踏み込み、解き放つ!

「エンド・オブ・ジャッジメント!!!!!!」

叫びと同時に王も放つ!

【受けよ、我が最強にして究極の咆哮!!エンシェント・デス・ローア!!!!】

互いの最強の必殺技が真っ向から激突した。大地を唸らせ、大気を震わせ、空間を歪める程の威力が衝突し続ける。

互いの魔力が切れた方が敗北を意味する。

虚空の王と一人の魔導騎士が限界を遥かに超える想像を絶する消耗戦をしていた。









【我を倒した事を誇りに思うが良い。約束通り汝には『リヴァイヴ・ジュエル』を授けよう。……また、我に勝つ事が出来れば願いを叶えてやろう。だが、次はこうは行かんぞ…。】









そんな声が何処からか聞こえたが、今のオレには届かなかった。まあ、ラグナロクが何だったのか教えてくれるだろう。今は疲れた、眠ろう……。

ラグナロクがお休みなさい、と言った様な気がしたが、返事を返す暇も無く眠りについたのだった……。












~後書き~

はあ~、大変遅くなってしましました…w
とんでもなく長い文章となってしまいましたです……w
メチャクチャ大変でした、はいw
これならサイドストーリーでも2部構成にした方がとも思いましたが、もう良いや~的なノリで来ちゃいましたwwww
実はここから第2章が繋がってたり無かったりww

2007年12月2日日曜日

星野JAPAN、宿敵韓国下す!!!!

キタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!!!!!!!!!!

韓国を日本代表は4-3で下した~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!

先発はロッテ「成瀬」。

2失点ながらも3安打(その内ホームラン1本)と上出来の結果!

まあ、同じ選手に2安打はちょいと戴けないが。

4回ピンチの時点で星野監督は早々にドラゴンズ「川上」へ交代!

川上はピンチを凌ぎ、5回、6回2アウトまで僅かながら打たれ、韓国の選手がボールへ当たりに行く中でも抑えた!

良くやった、流石は『セ・リーグ』を代表するピッチャー!

川上の後を星野さんは同じドラゴンズの守護神「岩瀬」を迷わず投入した!

犠牲フライで1点を失ったものの、8回までを抑える!

そして、最後の9回!!星野さんより日本のクローザーを任されたジャイアンツ「上原」!!!!

もう正直圧巻でしたよ!!

これ以上の出来はありません!!!!

相手を3人でピシャリ!!!!!!

その内訳は三振一つ、凡フライ二つ。

完璧でしたよ。

相手打者はもうタイミングとかそういう問題じゃなくて、上原の気迫に負けてましたよw

上原の『国際試合無敗』と言う最強伝説はまだ続く!!!





それにしても、キャッチャーやりながらも今日も4打数3安打のジャイアンツ「阿部」。

昨日なんて、4打数4安打よ?

他の選手なんてオレの目には映らねwwwww

140祭~140杯

昨日から今日にかけて、ドンチャン騒ぎでしたw

・・・・・・ま、正直言うとオレ一人で騒いでたって言っても過言ではありませんでしたがww

それは置いといて、久々に友達の誕生日を祝いましたな~w

オレ自身とても良い思い出になりましたな、うんw

友達(140さん)もとても喜んでくれて何よりでしたw

プレゼントも気に入ってくれた様ですしwwww

・・・え?送ったプレゼント?

教えて欲しいって?

フ・・・、聞いて驚くな!『ドキ○キ魔女神判』と言うDSのソフトですよw





そして、日付が替わって、午後1時。

俺等の死闘が繰り広げられる。

140杯の幕開けです。

登録人数は6人で、140さんは決勝戦のみ戦えるシード。(兼ラスボスww)

それに対して、オレは1次予選からのスタート。

(ちなみに、これは『ポケモン』のちょいとした大会ですw)

激闘でしたよw

―1匹目―

いきなり大爆発で互いに乙w

―2匹目―

こちらのポケモンが見事にボコられました、はい・・・orz

―ラスト―

もう負担掛かり過ぎでした・・・。相手の最後のポケモンに弄ばれ、乙。




負けたぜw

これはオレの読み負けw

まだまだ修行が足りないオレでしたww


そして、大会の優勝者は・・・・・・・・・・



『140さん』でした~w

さすがはラスボスwwwww




そんなこんなで、2日間楽しい日が続きましたとさw

・・・・・・あ~、課題やってねーやw