名も無き世界へようこそ。 ここには主に日常の日記、野球関連の事柄、アニメの感想を載せています。 また、最近二次創作SSも書き始めました。 良かったら読んでいってくださいw 読んだらコメント書いてくれるとメチャ嬉しいですw 宜しくお願いしますwm(_ _)m

2008年2月25日月曜日

<第14話 新たな意志と秘めたる想い>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』
















<第14話 新たな意志と秘めたる想い>















暫くして漸く泣き止んだフェイトは目を赤くし、オレにずっとしがみ付いたままだった。

「ああ、そうだ!モニターで説明しよっか~?」

エイミィが場の空気を変えようとして、思い出したように提案をした。

フェイトが泣き止んだのは良いが、どうにもフェイトの口から放たれた言葉と、それによっていい歳してオレが冷静さを失った上にぶつけようの無い怒りを露にした事で、この場の空気を重くし続けていただけに、正直言ってエイミィの行動には助かった。

ピッとエイミィがリモコンでデータを空間に浮かび上がらせた。

「守護者達は、闇の書に内蔵されたプログラムが人の容を取ったものだ。…闇の書は転生と再生を繰り返すけど、この四人はずっと闇の書と共に、様々な主の下へ渡り歩いている。」

クロノは映し出されている画面の近くまで行き、そこで説明を始めた。

「意思疎通のための対話能力は、過去の事件でも確認されてるんだけどね~。感情を見せたって例は今までに無いの。」

「闇の書の蒐集と主の護衛。彼等の役目はそれだけですものね。」

エイミィがクロノの話に少し付け加え、リンディさんも話の内容に付け加えた。

「…でも、あの帽子の子……ヴィータちゃんは怒ったり悲しんだりしてたし…」

「…シグナムからも、はっきり人格を感じました。……成すべき事があるって…。仲間と、主の為だって…。」

オレが座っている上にちょこんと座りつつ体を預け、服まで掴んで離れようとしないフェイトもソファーに座って聞いていたなのはも三人の話に反論した。

「仲間と主の為か。……なるほどな。オレも戦ってて確かに何かを感じはした。管理局の魔導師を、それもフェイトやなのはまでを襲撃してまで蒐集しなければならないのには訳もありそうだな。」

オレは感じた事をそのまま口に出す。

「……主の為、か」

クロノは俯きながら静かな怒りを露にしたようにオレは感じ取れた。

そう感じたのはオレだけではなかった。

リンディやエイミィは勿論心配そうにしているが、フェイトやなのはに至ってはクロノの表情を見て怯えてしまっていた。

「……お前の言っている事は管理局の人間の話す台詞では無い。訳の有り無しなど最早関係無い。管理局員を襲った時点で奴らは既に犯罪者だ。それに闇の書はロストロギアに指定される程の危険物なのだ。人権?そのような物を局に渡しもせずに使う者になどある訳は無いだろう?」

和麻はオレの考えを真っ向から否定した。

それと同時にクロノを気にしているのか、気になってるのかまでは分からないが、その暗い表情を辛そうな顔で見ているのは何となく判った。

「…まあ、それについては捜査に当たってる局員からの情報を待ちましょうか。」

リンディさんが、オレ達の間に流れるマイナスの空気を転換させるかのようにそう提案した。

「転移頻度から見ても、主がこの付近に居るのは確実だろうからな。」

リンディさんの言葉を受け、和麻が今までの情報からそう推測した。

「……案外パッと主が先に捕まったりしてな。」

オレは冗談半分で口にしたが、

「…いや、その可能性はゼロじゃない。寧ろ、以外に主が先に捕まる確率は高いかもしれん。」

和麻がオレの冗談半分な言葉を一理あると言った顔で話す。

「あぁ~、それ分かり易くて良いねぇ~。」

「だねぇ~。闇の書の完成前だったら、持ち主も普通の魔導師だろうし。」

アルフやエイミィまでもがオレの言葉を鵜呑みにしてしまっている。

………こんなんで大丈夫か?

「…それにしても、闇の書についてもう少し詳しいデータが欲しいな。」

そんな時、クロノがなのはの肩にフェレットモードでちょこんと乗っているユーノに笑顔で、

「ユーノ、明日から少し頼みたい事がある。」

そう話し掛けた。

「ん?良いけど…」

ユーノも不思議そうな顔で答えたのだった。























突然だが、ここから少しの間語られる内容はオレの過去の話。

フェイトの家に集まった後、オレは久々の眠気に襲われてしまい、フェイトの家にあるオレの部屋まで何とか辿り着いた瞬間に眠りについた。

オレは夢を見ていた。

だが、これから語られる過去が夢だったと言う事は、起きるまで気付かなかった………。


















2年前だった……

その頃のオレは、自分の力、魔法の力で生活するために必要な金を稼ぎつつ、高校ではアイーシア(この当時はまだラグナロクと呼んでいた)を首飾りとして何時も持ち歩きつつ、野球に専念していた。

その当時は、オレも片想いする一人の健全な男子生徒だった。

まあまあモテもしたが、一線を越えるような関係(具体的には恋人同士)になる女子生徒は今まで決していなかった。

恐らく、オレが近寄るなと言わんばかりのオーラを自分の周りに張って、傍まで寄せ付けていないからだろうと思っている。









とある昼休み……

「凄いじゃん、比呂美~!」

「でもぉ、あの4番競争率高そう~!」

「ね~!カッコイイよね~!!」

「「ね~!」」

オレは比呂美が友達に囲まれそんな話をしているのを横で聞きながら弁当を食べていた。

友人である、――は普通に弁当を食べている。

しかし、オレは自分の弁当を箸で突っ突く仕草だけ。

今は食べる気がしなかった。

いや、寧ろ起きなかったのだ。

「やめなってばぁ。比呂美困ってるし。」

「……おい、良いのか?」

目の前で食べている――がオレに聞いて来る。

オレは返事を返さず、只黙ったまま。

留めようの無い怒りが今にも爆発しそうなのを必死で抑えるのに精一杯だったからだ。

何が原因かは自分でも判っているつもりだった。

「ねぇねぇ、比呂美。そういえばさ~、智哉君とはどうするの?」

「あ~!そうそう、比呂美どうすんのさ?まさか二股?」

「あの4番とも何か約束あるみたいだし~。モテる女の子ってのも辛いもんだね~。」

ニヤニヤしながら比呂美に尋ねる比呂美の友達。

「もう、皆やめなって~。」

比呂美に一人味方してる友達が何とか話を逸らそうとするが一向に止まない。

その言葉が、声が、オレが今までギリギリ抑えていた怒りを遂に噴火、爆発させた。

ガッシャアアアアァァァァアアアアアアン!!!!!!!

刹那、教室は、いや、廊下すら静かになった。

ポタッ……ポタッ……

静寂に包まれた教室に響き渡るのは何かが滴り落ちる音のみ。

今、教室の中はそんな音まで聞こえてしまう程に静まり返っていた。

今まで溜め込んだ怒りを籠めて打ち込んだオレの腕は、内窓を貫き、外窓にも罅が入っている。

本来であればオレの素手が内窓を砕く前に、衝撃波が放たれて教室の壁自体が吹き飛んだだろうが、幾ら怒り狂ったと言えどその辺はしっかり本能が押さえているからまだマシだったと言えよう。

「………お、おい……お前…」

静寂の中、口を開いたのは突然のオレの行動に、オレの放つ怒りに青ざめた顔をした――だった。

「……あぁ?何だ、どうした?」

オレの威圧した返答にどう答えて良いのか判らないと言った顔をしながらも、

「…腕…だよ。…窓…割った…その…血…血が流れ出てる腕!」

必死で声を発する――。

「……あぁ、これか。……そうだな。…………比呂美、食事中悪いんだが、一緒について来てくれるか…?」

比呂美の方へ顔を向けると、比呂美が、その場にいた友達全員が全身震えるのが判った。

オレの発する怒りを、この場に漂う異様な空気を肌で感じ取り、直感的に何か反論すれば殺される、と思ってしまったのだろう。

比呂美は自分が指名された事に漸く気付き、オレに駆け寄って来て、

「どうしてこんなことしたの!?早く、保健室に!」

比呂美はオレの腕を見て、青褪めた顔をしながらも応急処置をしなくてはと、急いで保健室に駆け込んだ。

無論、オレの反対側の腕を引っ張りながら。















保健室に入ると、まあ分かり切っていた事だが、教師も青褪めていた。

腕を血だらけにしているのもあるだろうが、何より夥しい出血の筈なのに平気な顔をしているからだろう。

「早く救急車を呼ばないと!!」

そう言って徐に電話を掛ける。

暫くして、救急車が到着した。

全校生徒が救急車のサイレンを聞き、何事かといった顔でオレが救急車に乗る姿を見ていた。

恐らく、同時に比呂美も同乗したその姿も見られたことだろう。
















病院に着くと、オレは血液を輸血して貰う為に、すぐ治療室へ入った。

(……ラグナロク、どうする?)

≪どうするとは?≫

(…輸血する必要がある程出てはいない。オレに使う量がある位だったら他の重症を負った人達に使うべきだろ?それに、自分で減った量位は何とか出来る。)

≪ふふ、そうですね。では少々強引ではありますが、記憶操作の魔法を使いましょうか。≫

(そうでなくてはな。)

≪ですが智哉様。腕に包帯を巻くのだけは忘れずに。≫

(…おいおい、そんなドジは踏まないぞ?)

クスクス笑うラグナロクだった。

そして、治療室から出ると比呂美がとても心配そうな顔をしながら、

「……あの。…腕、大丈夫…だった?」

「心配かけたな。けど、もう大丈夫だ。」

比呂美を安心させようと、微笑む。

オレの言葉を一応は信用してくれた様子。

しかし、

「どうしてあんな事したの!?貴方の大事な利き腕でしょう!?応急処置も救急車も間に合ったみたいだったから良かったものの、二度とピッチャーをやれないどころか、野球すら出来なくなったかもしれないのよ!?」

比呂美の悲痛な非難の声が病院内に響き渡り、静かにするようにと看護師に注意を受けてしまう。

言いたい事はまだ山程あるようだが、注意を受けてしまったために言い淀んでいた。

恐らく今のボリュームではないと声が出ない程落ち着く事が出来ていないのだろう。

オレは無言で比呂美の肩を両手で掴む。

両手を掴まれた比呂美はビクッと体を震わせた。

オレは黙って比呂美の目を見続ける。

比呂美もオレの視線に気付き、ジッとオレの目を見る。

暫くの間沈黙が流れる。

比呂美の肩からゆっくり手を離し、近くにあった椅子へと腰掛けた。

「………お前はあの4番の事をどう思ってる?」

唐突にそう話を切り出したオレ。

比呂美が一体どういった反応をしているかは、下を向きながらだったために様子は窺えなかった。

だから勝手に話を続けた。

「……バスケ部の奴だよな?この前来てた。……それに今日わざわざお前に会いに来たらしいじゃないか。」

「……だから?」

比呂美から発せられた言葉は一言。

だが、その言葉で、たった一言でオレは心が潰れそうになっていた。

この時初めて感じた。

オレも所詮は人間なんだと。

こんなにも弱いのだと。

だからと言う訳ではないが、

「………奴にこれから勝負を挑む。奴の得意な、そしてお前の得意なバスケでな。……オレが勝ったら二度とお前の傍に近寄らせない。」

そんな事を口走っていた。

比呂美から返ってくる言葉なんて分かりきっていた。

「……そんな勝負、成り立つ訳ないじゃない。相手は貴方は腕が、それも利き腕が使えない状態なのよ?……それに……負けたらどうする気?」

ご想像通りの言葉をありがとう。

オレは比呂美が言うであろう言葉を想像したものと、現実に比呂美が喋った言葉が余りにも同じような内容だったため、思わず笑ってしまった。

比呂美はというと恐らく怒っている事だろう。

腹を抱えて笑っていたため、比呂美の顔を見ることが出来ずにいたが、何となく想像出来た。

「……何で笑えるの?そんなに私、面白い事言った?貴方は自分の今の状況が判っているの!?そんな状態で勝…」

「勝負になんかなる訳ない、か。確かにそうだな。」

ふぅ、と一息吐いたオレ。

「だがな、今までオレはそんな絶対に不可能だって言われて来た状況を幾度と無く打破して来た。どんな困難な、いや、不可能な状況であっても、諦めさえしなければ必ず光は見えて来る。」

淡々と語る。

比呂美はオレの話を黙って聞いていた。

「………だけど」

話を聞いた上で、口を割る。

その声はどこか不安そうだった。

だから………

「………お前はオレが守る」

そう言って比呂美の頬にそっと手を触れた………。
























「三人がかりで出て来たけど……大丈夫かな?」

「…まあ、モニタリングはアレックスに頼んで来たし。」

「闇の書について調査すれば良いんだよね?」

管理局本部のある廊下を歩きながら会話する三人。

「ああ。これから会う二人はその辺に顔が利くから。」

クロノを先頭にして、とある部屋の前に立った。

自動ドアが開く。

そこにはソファーに寝転がる猫耳の女性と、こちらもまた猫耳であり、本か何かを読んでいる女性の二人の姿があった。

「「んぁあ?」」

いきなりの来訪者に素っ頓狂な声をあげる二人。

「リーゼ、久し振りだ。クロノだ。」

そんな事は別段気にせず、クロノは二人に話し掛けた。

「わぁおおぉぉ!クロすけお久し振り振り~!」

クロノだと確認した途端、ソファーに寝転がっていた女性がソファーから飛び起きて、クロノに抱き付いてきた。

「ロッテ!離せ、こら!」

「何だとコラ?久し振りに会った師匠に冷たいじゃんかよぉ~。う~りうりうりうりうりうり~。」

一度離れたクロノを今度は離さないと言わんばかりにもう一度ホールドして、じゃれ合うロッテと呼ばれた女性。

ちなみに、猫耳だけではなく尻尾もしっかりついている。

クロノを抱き締めながら、嬉しそうに尻尾を振っていた。

「アリア!これを何とかしてくれぇ~!!」

クロノが何かを読んでいるアリアと呼ばれた女性に、必死に助けを請う。

「久し振りなんだし、好きにさせてやれば良いじゃな~い?…それに……まあ、なんだ。満更でも無かろう?」

しかし、アリアは無残な答えを返すのだった。

それもニヤけながら。

クロノを抱き締めながらアリアの言葉を聞いたロッテは、

「うにゃ~!!うにゃうにゃうにゃうにゃうにゃうにゃ~~~~!!!!」

そのまま押し倒した後は、ロッテの声とクロノの悲痛な叫び声しか聞こえなかった……。

同時に、ソファー越しからは嬉しそうに振り振りと振られる尻尾だけが見えていた。

「リーゼアリア、オヒサシ。」

「んん~、オヒサシ。」

エイミィと軽くタッチを交わしながら軽めの挨拶を交わす二人。

「リーゼロッテは相変わらずだねぇ~。」

「まぁ、我が双子ながら、時々計り知れんところは…あるねぇ~。」

二人が会話しているその間、何が行われていたかは想像にお任せしよう………








「ご馳走様。」

十分堪能して満足した、と言いたげな表情をしながらソファーからひょっこり顔を覗かせるロッテ。

「リーゼロッテ、オヒサシ!」

エイミィが笑顔で挨拶をしながら手を振ると、ロッテもその場から飛んでエイミィの目の前へ。

「エイミィ、オヒサシだ。」

そう言ってエイミィと握手を交わす。

と同時に、

「……何か美味しそうなネズミっ子がいる。」

そんな事を口にする。

視線の先にはユーノが。

「どなた?」

満面の笑みでユーノに声を掛けるロッテ。

対するユーノはクロノの事があってか、少々引き気味だった。

内心では今すぐにでもここから、この場から逃げ出したいと思っているに違いない。

「………何で、あんなのが僕の師匠なんだ?」

愚痴を吐きながら、やっとの思いでソファー越しに顔を覗かせるクロノ。

その顔には沢山のキスマークが………。












「…あぁ、なるほど。闇の書の捜索ね。事態は父様から窺ってる。」

「出来る限り力になるよ。」

「宜しく頼む。」

状況は把握しているらしい二人は、クロノの頼みを取り敢えずは引き受けてくれることになった。

「エイミィさん。この人達って…?」

小声でエイミィに二人の事を聞くユーノ。

「クロノ君の魔法と近接先頭のお師匠様達。魔法教育担当のリーゼアリアと……近接先頭教育担当のリーゼロッテ。グレアム提督の双子の使い魔。見ての通り、素体は猫ね。」

ユーノが見ているのを感じ取ったのか、ロッテがユーノの方を向きにこやかに手を振る。

その動きに反射的にユーノはある意味での恐怖心を抱いてしまっていた。

「な……なるほど……。」

何とか手を振り返すユーノだった。










「二人に、駐屯地方面に来て貰えると心強いのだが……。今は仕事なんだろ?」

「う~ん……。武装局員の新人教育メニューが残っててねぇ~。」

「そっちに、出ずっぱりにはなれないのよ…。悪いねぇ~。」

クロノは二人に来て貰うよう頼むが、仕事の都合にはやはり敵わないと言ったところだろう。

「…いや。実は今回の頼みは…………彼なんだ。」

ユーノの方を向くクロノ。

話を振られたユーノは少々驚いたようだった。

その瞬間だった。

「食って良いの!?」

目からキュピーン!と言う音が聞こえたかのように目を見開いて輝かせるロッテの姿があった。

「ぃい!?」

ロッテの反応で反射的に体が硬直してしまったユーノ。

「あぁ。作業が終わったら好きにしてくれ。」

そこにクロノが追い討ちを掛けるような言葉を放つ。

「な!?おい、ちょっと待て!!」

本当に食われてしまうと思ったのだろう、ユーノはクロノに猛講義。

しかし、その場に居た全員に笑われてしまったのだった。

「それで、頼みって?」

アリアがクロノに尋ねる。

「……彼の、無限書庫での調べ物に協力してやって欲しいんだ。」

二人は少しの間、口を開けてポカーンとしていたが、不気味な笑みを浮かべてユーノの方を向いた。

二人の視線を受けて、ユーノは反射的に緊張の顔持ちになったのだった。






















~後書き~

はい、14話でした~。

今回はすんなり書けたかな?ww

久々でしたね、うんw

智哉君の過去も段々明かされて来ましたな~w

何時かは必ず明らかになる…………でしょうww

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