名も無き世界へようこそ。 ここには主に日常の日記、野球関連の事柄、アニメの感想を載せています。 また、最近二次創作SSも書き始めました。 良かったら読んでいってくださいw 読んだらコメント書いてくれるとメチャ嬉しいですw 宜しくお願いしますwm(_ _)m

2008年4月14日月曜日

<第23話 代償と後遺症>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』
















<第23話 代償と後遺症>























「和麻さん!早く智哉さんを……!!」

「………」

和麻さんはずっと睨んでいました。

それも智哉さんをです。

理由は恐らく局への裏切りでしょう。

それでも!

それでも友達なら!

「……友達でも」

私は必死になっていました。

身体が震えていました。

声が震えていました。

智哉さんは確かに局を裏切ってしまったかもしれない。

でも、幾ら裏切ってしまったとしても、智哉さんには変わりないんですから。

それに、裏切ったのだって何か理由があるんだ。

それは戦っていた時、智哉さんの瞳から感じることが出来た。

「…フェイトちゃん?」

「友達でも!裏切ったからと言って、和麻さんは見捨てる事が出来るんですか!?」

必死に叫んでいました。

同時に今まで我慢していた涙が遂に頬を伝って流れてしまいました。

私の頭の中は智哉さんの事でいっぱい。

時が経てば経つ程、智哉さんの容態が悪化するのは目に見えていたから。

もし、このまま治療を受けずに放置なんてされたら、歩くことは愚か、二度と動くことさえ出来なくなってしまう可能性だって十二分にあるから。

涙が止まりません。

そんな時でした。

≪フェイトさん≫

「……え?」

何処からか女性の人の声。

以前も聞き覚えがある。

≪ここです、フェイトさん≫

「………ラグ、ナロク?」

確か、智哉さんが一時的な記憶喪失の時にも。

それ以前にも何回かありました。

≪はい。今も私の出来る限りを尽くして、リンカーコアの修復をしています。≫

「それで!?智哉さんは助かるんですか!?」

≪はっきり言って厳しいですね…。正直なところ、これ以上の悪化を防ぐので精一杯なので……。私の力が及ばないばかりに……。≫

「とりあえずここに居ては何も出来ないので家に戻りましょう!アルフ、一緒に智哉さんを家まで運んでくれる?」

「……」

アルフは返事を返しませんでした。

こんな事は今まで一度も無かったのに。

「アルフ!お願い!!」

私が強くもう一度言うと、アルフの口からは微塵も予想しなかった言葉が返って来たのです。

「……そいつはあたし達を裏切ったんだよ?あたしはこの際どうでも良いんだ。……でも」

俯きながら自分の事をそっちのけで話すアルフ。

そして顔をバッと上げ、私を見ました。

「でも!フェイトを裏切ったんだよ!?あれだけオレが守るからって、あれだけオレが傍に居るからって言っておきながら!!!……あたしは前々から胡散臭いと思ってたのさ。ようやっと本性を表したようだしねぇ。天罰ってヤツだよ、きっと。だからさ、フェイト。一緒に戻ろう?」

……そっか。

アルフはアルフの考えがあるもんね。

それに、アルフは何時も私の事を心配して言ってくれているんだ。

今回だってそう。

だから私は……

「…分かったよ、アルフ」

≪フェイトさん!?≫

「分かってくれたんだね、フェイト!?」

アルフは私に抱き付きに来ようとしました。

先程の暗い顔を一変させて。

けれどその笑顔も、私の一言で一瞬にして消えてしまいました。

「…ここでお別れだね」

「………え?」

「……確かに智哉さんは皆を裏切ってしまったかもしれないよ?けど、何の理由も無しに皆を裏切るような人じゃないよ。……それにもう、智哉さんが傍に居ない生活は考えられなくなっちゃったんだ。」

優しく私の思っている事を口に出しました。

アルフはそんな私を見て、今にも泣きそうでした。

あの時のように。

「そんなヤツの事なんか忘れさせてあげるから!リンディやエイミィ、クロノやあたしだっているんだから!!それに、なのはだって居るじゃないか!!!」

必死でした。

それは顔と心から簡単に判る。

私達は主と使い魔だから。

だから、私も心から語り掛けよう。

本気なんだって。

「…そうだね。でも、私の心の闇を払ってくれたのも、私に生きる意味を教えてくれたのも、私って言う存在を認めてくれたのも、全部…智哉さんなんだ。私にとって智哉さんは世界中の誰よりも一番好きな人で、それ以上に『私』を救ってくれた恩人なの。」

「……でも!」

「智哉さんが言ってたの。目の前に倒れている人一人救えずにいる人間が、世界中で困ったり苦しんだりしている人達なんて救える訳無いって。」

そう言いながら、私は転移魔法を展開。

座標軸はラグナロクに任せました。

「フェイト!!!」

「私の事、心配してくれてありがとう、アルフ。でも大丈夫、私はもう一人じゃない。アルフ達はアルフ達のやり方で闇の書の事件を解決して。迷惑掛かるかもしれないけど、私は智哉さんと一緒に頑張るから。」

言い終わると同時に私は智哉さんと共に砂漠の世界から姿を消しました。

「フェイトオオオォォォォオオオオ!!!!」

アルフの悲痛な声がその場に木霊しながら………。
























転移して来たのは智哉さんの家。

ラグナロクは玄関に座標を合わせたみたい。

私が丁度今、玄関に足を置いているから。

智哉さんは玄関から上がった場所で横たわっています。

「部屋って何処か分かるよね?」

≪はい。正面に続く廊下を歩いてリビングへ入り、横の階段を上がって一番奥の部屋になります。≫

「分かった。何度も悪いんだけど、また少し力貸してくれないかな?」

≪お安い御用です。本来なら私が運んで差し上げられたら良いのですけれど…。≫

ラグナロクの言葉と魔力を貰って、私は智哉さんを何とか部屋へ連れて行きました。

ベットに寝かせた後、智哉さんの額に手を当てて熱があるかどうかを確認しました。

(…あ、やっぱり智哉さん熱がある。ラグナロク、使って良い洗面器とタオルのある場所分かる?)

≪はい。タオルは洗面所にぶら下がっているもので、洗面器は風呂場にあるもので問題ありません。≫

場所を聞き、智哉さんを起こさないように急いで階段を下りた私。

風呂場から洗面器を持って来て、洗面所で冷たい水を張り、タオルを入れて水を零さないように二階へ。

智哉さんの額へ絞ったタオルを乗せました。

床に膝を折って座り、一息。

何かやる事はないかなと、考えを巡らせているとふとある事に気付きました。

智哉さんが住んでるこの家には私の服がまだ一着も無いんです。

(今はこの場を離れる訳にもいかないし……。どうしよう…?)

と、そこへ。

ピンポーン

悩んでいる所に玄関の呼び鈴が誰かに鳴らされました。

(ラグナロク、どうしよう?)

≪念のため、私を首に提げて行って下さい≫

(それは別に問題無いけど、智哉さんはどうするの?寝かせたままの状態で出掛けたりしたら、直ぐには対処出来ないよ?)

≪取り敢えず、先に玄関で待っているお客様を出迎えましょう。話はそれからで。≫

(うん、分かった)

再び立ち上がり、玄関へ向かいました。

ピンポーン

「はーい」

そう返事をしてガチャッとドアを開けると……

………

……



そこに立っていたのはシグナムだったんです。

シグナムだけではありません。

ヴォルケンリッターのメンバーが全員その場に居たんです。

私は暫く動く事が出来ずにいました。

私の目が霞んでいるんでしょうか?

それとも目が疲れていて、幻影を見ているのでしょうか?

いえ、そんな事はありません。

「………どうした、テスタロッサ?」

シグナムの声で一気に現実へ引き戻されてしまいました。

私はもうこの状況でどうしたら良いか判らないなりに、気付けば玄関のドアノブを握って身構える格好になっていたんです。

「……まあ、こうやって目の前でいきなり対面すれば驚くでしょうね。ましてや、ここは智哉さんの家の玄関なんですから。」

シャマルさんはそんな私の姿を見て苦笑しています。

「…おい、ラグナロク。まだテスタロッサに話してなかったのかよ?」

「ヴィータ、余り困らせるな」

目の前でとても落ち着いている四人の姿は今までからは想像もつきません。

何故なら、シグナムもそうですが、後ろの三人も全く警戒心が無いんです。

そんな時でした。

≪申し訳ありません、フェイトさん。実は先程私を提げて言って下さいと言った訳はこれだったんです。≫

「……これって……シグナム達が来たって事?」

≪はい。もし私無しで四人と顔を合わせた場合、最悪戦闘になり兼ねなかったかもしれませんし。要するに、保険の意味も込めてと言う訳です。≫

「……そっか」

≪はい、申し訳ありません≫

「…でも、それならそれで二人の時にでも言ってくれれば良かったのに」

≪それも考えはしたのですが、この話をして急にフェイトさんが管理局を出たりすれば怪しまれると智哉様が仰っていましたので、今の今までお話出来ずにいたんです……。けれど、まだこの話にも続きがあるのです。それは智哉様からお聞きになると宜しいでしょう。≫

本当に申し訳なさそうに話すラグナロク。

でも、こうやって話してくれて私は嬉しかった。

あ、あとまだ話してない部分はしっかり智哉さんから聞き出さないと。

「ありがと、ラグナロク」

返事は返って来ませんでしたが、ラグナロクは光り輝いていました。

私への返事の代わりのように。

「…あ、こんな所で立ち話も難ですから、上がって行ってください」

「それじゃあ、お邪魔させて貰っちゃいますね」

「お邪魔しまぁす」

「世話になる」

三者三様の言葉を交わしながら、私の横をスルスルと通り抜けて行ったんです。

思わずその行為を見て苦笑してしまいました。

「……迷惑掛けてすまないな、テスタロッサ」

私の苦笑に苦笑いのシグナム。

……こうして改めてシグナム達を見ても。

戦っていた時の威圧感は微塵も感じられないんです。

不思議な感じ。

「智哉さん!しっかりしてください!!」

そんな感覚に浸っていると、リビングからとんでもない声が。

「シャマル!?どうした!?」

シグナムが声の主に反応して叫びつつ、リビングへ走って行きました。

私も不安になって玄関のドアを閉め、後を追いました。

そしてリビングで目にしたのは………

階段の中間辺りでシャマルさんに何とか支えられている智哉さんの姿でした。

とても辛そうにぐったりしてます。

シャマルさんが声を掛けますが、返事が返って来ません。

見た感じ呼吸も速い。

でも何で智哉さんは無茶してまで階段を降りて来たのでしょうか?

そんな事より!

「智哉さん!どうしてそんな状態で下りて来たりしたんですか!?安静にしてないと本当に歩けなくなるかもしれないんですよ!?」

「……ぁあ、ゴメンね…フェイト。……少し……トイレに…行きたく……なって…ね…。」

私の叫びに何とか反応した智哉さんはゆっくり口を動かしました。

……本当に無茶だけじゃなく無理ばっかりするんですから。

「テスタロッサ、トイレは何処だ?智哉は私が連れて行こう。」

「いえ、私が連れて行きますから、皆さんは上で待っていてください。一番奥の部屋なので。」

シャマルさんから智哉さんを抱き寄せた私。

「しかし、どう考えてもお前一人では……」

シグナムが危なっかしいと言う顔で私を心配してくれています。

けれどそんな心配は要りません。

何故なら…

≪ご心配はありませんよ、シグナム。私が力を少しお貸ししているので。≫

そう、今はラグナロクと共にいるのでそれ程辛くは無いんです。

ラグナロクからの言葉があったのにも関わらず、まだシグナムの心配そうな顔がありました。

私は一体他に何があるのか見当もつきません。

解らずにいる私に対して、シグナムは申し訳無さそうに口を割ったんです。

「……いや、その…な。そのままだと智哉の足を引き摺って歩く他無いのではないか?」

「……もしかして、そんな事を気にしてたんですか?」

ついつい出てしまった呆れた声。

シグナムは私のじと目にたじろいでいます。

「………はぁ、幾ら私が智哉さんやシグナムと比べて小さいからってそんな事はしないですよぉ。智哉さんは私とラグナロクの魔力で浮遊させて運んでますから心配は要りません!」

頬を膨らませて怒る私。

シグナムはすまないと言いながらも笑いを隠せていません。

シャマルさんもクスクスと笑いを漏らしているし。

良いですよ、もう。

首に提げていたラグナロクを智哉さんの首へ。

ラグナロクが魔力を智哉さんへ送り始めたので、私も同じくらいの質を送ります。

智哉さんが浮遊したのを確認してからトイレの方へ歩いて行きました。




















「智哉さん、本当に一人で大丈夫ですか?」

フェイトがとても心配そうな顔でオレの顔を覗いてくる。

……こんなに心配掛ける事になるなんてな。

せめて今だけでもフェイトに楽をさせてあげないと。

…それに、トイレに入ってる所を見られるなんて男として恥晒しもいいとこじゃないか?

……まあ、確かにそれもあるんだが。

何より、吐血している所をフェイトには見られたくないし、見せたくない。

オレがトイレに行こうとしたのもその為なのだから……。

「…あぁ、何とか…ね」

出来る限りの笑顔で答えた。

「……分かりました。でも鍵は掛けないで下さいね?何か不審な音が鳴った時困りますから。」

すると、簡単に折れた……かと思いきや、

「…ハハ、やっぱりオレは既にフェイトの尻に敷かれてるみたいだな」

「……うぅ、智哉さんの事を心配して言ってるのにぃ。……どうして…そうやって…意地悪…言うん…です…かぁ?」

フェイトは涙を流すまいと、必死に堪えながら喋る。

またその仕草が可愛くて。

「…何をしても可愛いフェイトだから…さ。」

そう言うと、またフェイトは顔を赤くした。

ホントフェイトは見てて飽きない。

フェイトの頭を撫でてからトイレへ入る。

一応、鍵は掛けずにいよう。

「さて………t……ごはっ!」

既に先程から限界に来ていたのだが、フェイトの顔を見て気を紛らわしていた。

だがそれもトイレに一人となった瞬間、一気に込み上げて来てしまい、我慢の限界。

大量の血が口から吐き出された。

≪智哉様!?≫

「……はぁ……はぁ……だ……大丈…夫…だ…から…」

≪しかし!≫

「……大…丈夫……だか…ごはっ…」

ジャミング機能を作動させると同時に分身で何とか誤魔化す事は出来たのだ。

今のオレにはそれだけ出来ただけでも十分過ぎる。

リンカーコアを思いっ切り引き抜かれ多大なダメージを負った上に、魔力も根こそぎ奪われたのだから。

今の今まで吐かなかっただけ奇跡に近い。

≪智哉様!もう無理はお止めください!今まで身体を酷使し過ぎて来た上に、リンカーコアを抜き取られてしまう事態になってしまったのですよ!?もう私の…、いえ、私達の目的は直ぐ目の前まで来ているなのですから、どうかそれまでは安静にしていて下さい・・・。≫

アイーシアは必死にオレを説得しようとしてる。

……そうか。

ここで無理をすればアイーシアにまで迷惑が掛かってしまう。

だったら、大人しく安静にしていよう…。

その事をアイーシアに伝えると、本当に安堵したみたいだった。

デバイスの筈なのだが、オレはアイーシアが人間である事に対して、不思議と違和感を持っていない。

時々見せる、心から懐く感情が表に出た時、オレはアイーシアが人間であるかのように思えたり、ぼんやりとアイーシアの姿が見えたりする。

「………ふぅ」

何とか落ち着いた。

余りトイレに篭っているとフェイトに何か言われてしまうかもしれないので、出る事にした。

ジャミングと分身を同時に消して………。

















~後書き~

第23話終わりですw

正直、中々進みませんでした……w

一週間かかった……かな?

進むところはすんなり行くんですがね……ww

24話は頑張って早めにアップしたいと思いますw

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