名も無き世界へようこそ。 ここには主に日常の日記、野球関連の事柄、アニメの感想を載せています。 また、最近二次創作SSも書き始めました。 良かったら読んでいってくださいw 読んだらコメント書いてくれるとメチャ嬉しいですw 宜しくお願いしますwm(_ _)m

2008年5月14日水曜日

<第26話 災厄の前触れ>

二次創作SS『魔法少女リリカルなのは ~定められし運命~』


















<第26話 災厄の前触れ>




















「フェイト、しっかり学校の道具は持ったかい?」

「もう、智哉さんったら酷いです。子ども扱いするんですからぁ。」

ぷぅっと頬を膨らますフェイト。

オレはそんな可愛い仕草をするフェイトを見て笑ってしまった。

すると、お約束のようにフェイトは更に怒る。

「あ、笑ったぁ!……智哉さんなんか、もう知りませんからぁ。」

プイッとソッポを向くフェイト。

朝っぱらからこんな感じの会話をしている。

傍から見れば、とても仲の良い兄妹のように見えるかも知れないが、勘違いしないで欲しい。

オレ達は立派な恋人関係だ。

いや、もうある意味新婚ホヤホヤの夫婦と言っても過言では無い。

昨日だって一緒に布団に入って寝たし。

ま、それは兎も角。

「さてさて。学校までお送り致しますので、お乗り下さい、姫。」

何処ぞの執事のような振る舞いで、姫でもあり、オレの恋人でもあり、オレの未来の妻であるフェイトを車に乗るよう促す。

フェイトは顔を紅くして答える。

「……もう、私はお姫様なんかじゃないですって言ってるじゃないですかぁ」

軽く溜め息を吐いた。

それから車に乗って学校に着くまで、何時もは何だかんだと話し掛けて来る筈なのだが、今日に限っては口数が極端に少なかったフェイトだった。

まあ、学校の中に入れば嫌でもなのはに会う事になるのだから。

教室も同じ。

席も近い。

そう、一旦学校に足を踏み入れれば、逃げる事など出来なくなってしまう。

早退等の裏技を使えば遭わずに済ます事も出来なくは無い。

が、如何せん早退等に出来るような理由がフェイトには一つも無いのだ。

体調は健康そのもの。

ましてや、誰か親戚の者が無くなった訳でもないのだから。

「フェイト」

車から降りようとしたフェイトを呼び止める。

「……ふぇ?」

やはり何処か心ここにあらず、な感じを受けた。

だから、オレは普段通りにフェイトを送り出すことにした。

出来るだけ、精一杯の笑顔で。

悔しいが、今のオレにはそれしか出来なかったから……。

「いってらっしゃい」

「……はい!行って来ます!」

一瞬どう返事を返そうか迷ったのだろう。

だがそれも直ぐに無くなり、フェイトの顔に笑顔が戻った。

そして、元気良く車から降りて学校へ。

オレはフェイトが玄関口に入って行くまでずっと見守っていた。

良かった。

先程の笑顔も、無理矢理搾り出した空元気かも知れない。

だが、それでも。

全く笑顔が見れないよりは遥かに良かったとオレは思う。

それから、暫くの間フェイトの孤独な戦いが始まるのだった………。






















教室に入って。

私より先に来ていたクラスの皆が私に声を掛けて来る。

おはようとかオースって挨拶してくれる皆。

体調とか大丈夫?って心配そうな顔で声を掛けてくれる女の子達。

困った事があったり、何か悩み事があったら言えよって私を気遣ってくれる男子達。

少し学校を休んだだけでこんなにも心配してくれるクラスの皆。

最初は少し戸惑ったけど、それでも私は凄く嬉しかった。

自然と笑顔になっていたから。

智哉さんの車から降りるまでは不安だらけだったのに。

それもこれも、智哉さんが笑顔で送り出してくれたからだって思う。

私を迎えてくれたクラスの皆の間を通る。

「フェイトちゃん、おはよう!」

「おはよう、フェイト」

と、挨拶をしてくれたアリサとすずか。

そして…………

「……おはよう、フェイト…ちゃん」

なのはがいた。

ぎこちない挨拶だった。

声を聞いて顔を見て、改めて身体が緊張したのが判った。

それまでは、なのはを見るまでは何とも無かったのに。

けれど、なのはだってぎこちないなりにも挨拶をしてくれたんだ。

私も返さないとアリサやすずかに変に思われてしまう。

それは絶対に避けなければならなかった。

だから……

「…お、おはようなのは。」

私も人のことは言えなかった。

ぎこちない挨拶に笑顔。

決して親友に向ける筈のものでは無かったのだから。

それでも、アリサとすずかは少し不思議な顔をするだけで、それ程気に留めたようには見えなかったから、一先ずは安心。

残る問題は、なのはへの対応だけ。

うん、後はそれだけ。

それだけなんだ。

智哉さんからも勇気を貰ったんだ。

大丈夫、大丈夫、大丈……

「……ト!……イト!フェイトったら!」

「え?!な、何?」

「……今の話、聞いてた?」

アリサのジト目が突き刺さる。

う……

自分の世界に浸っていたから全く聞いていなかった。

それがアリサにバレてしまったかも。

アリサってかなりそういう事に鋭いから。

「……ごめんアリサ、全然聞いてなかった」

「…はぁ。だと思ったわ。それじゃもう一回説明するから良く聞いてよね?」

そう言って説明を始めたアリサ。

すずかもアリサの説明に細かい部分を付け足してくれたから凄く解り易かった。

簡単に言うと、終業式が終わったら、クリスマスプレゼントを買いに行って、病院に居るはやてをアポ無しで訪問してびっくりさせようっていう計画。

終業式の日が丁度クリスマス・イブの日でもあるから。

でも、そんな事してシグナム達になのはが遭ったら大変な事になるよ、なんて隣になのはがいる状況で口が裂けても言えないよね。

ましてや、すずかはシグナム達の顔を知ってるんだ。

はやてに会った事が無い筈の私がシグナム達の事を知っているなんて、絶対におかしいと思うのは不思議な事じゃない。

とりあえず、帰ったら智哉さんに言わないと。


























それからと言うもの、私はずっとどこかで緊張していた。

何時なのはから何か聞かれても良いように。

でも、なのはは何も聞いて来ようとはしなかった。

授業と授業の間の10分休みの時も、お昼休みの時も。

お昼は皆で何時も通り屋上で食べた私達。

私はなのはとの問題を何とかアリサとすずかにばれない様に凌ぐので精一杯だった。

なのはと喋らないのは絶対に怪しまれるので、ぎこちなさが残りながらも話し掛けたり。

けれど、それはなのはも同じ感じだったようで。

そして遂になのはからは放課後になっても何も無かった。

「…良し、帰ろうかな」

携帯を取り出して智哉さんに連絡しようとした時、手が止まる。

何時も智哉さんに送り迎えして貰ってる私。

もうこれ以上甘えないって決めたのに。

でも、気付けば学校から帰る時には何時も携帯を掛けてしまっている。

だから、今日は歩いて帰ろうと思って教室を出ようとしたその時。

「フェイトちゃん」

名前が呼ばれた。

この声、何時も聞く………いや、今は聞いていた、か。

呼ばれた方向を向く。

そこに居たのは………

親友である、なのはだった。

私を呼んだ理由は一つ。

と言うか、今私が思いつく理由がその一つだけだったのは内緒。

「…なのは」

「…話、聞かせてくれるかな?」

「……言えない事もあると思うけど、それでも良いなら」

「…じゃあ、屋上で待ってるね」

「…わかった」

それだけ言って、なのはは先に教室を出た。

私も少し遅れて教室を後に、屋上へ。






























そろそろフェイトから連絡があってもいい頃なんだが、今日に限って無い。

なのはと何かあったか?

……いや、授業中は勿論、友達の前では流石に無いだろう。

もうこの時間の学校は放課後の筈。

何かあると、あったとすれば今のこの時間帯になる。

≪どうされますか、智哉様?≫

アイーシアがオレの心を察して聞いていた。

「……そうだね。なのはだけであればまだしも、和麻やら煉やら刹那、クロノ達が出てくる事を考えると、フェイト一人では不味いだろう。」

≪急いだ方が良いかも知れませんね≫

「…ああ、慌てず急げってね」

アイーシアはクスクスと笑う。

オレも釣られて笑ってしまった。

さあ、行こうか。

………慎ましくな。





























屋上に着き、なのはの姿を探す。

ぐるりと辺りを見渡した。

そこにはなのは。

「……!!」

そしてその後ろに………

クロノとアルフが。

二人を見た瞬間、私は反射的にその場から逃げ出した。

身体が勝手に動いていた。

今まで感じていた不安が、二人を見た瞬間私を飲み込んでしまう位に膨らんでいたのだ。

「きゃっ!?」

私は転び、捕まってしまった。

バインドによって、走っていた最中に身体が突然縛られてしまった為。

転移魔法を使った訳ではなく、走ってその場から逃げようとしたから。

「……ごめんね、フェイト。こうでもしないとフェイトを連れ戻す事が出来そうに無かったから……。」

アルフが俯き、そう呟く。

片腕を私に向けながら。

クロノもふぅ、と溜め息一つ。

「……うぅ」

バインドから逃れようともがくがそれは叶わない。

それは当たり前だった。

アルフのバインドなのだから。

自分の使い魔の能力は解っている。

迂闊だった。

転移魔法でも何でも使えば良かった。

管理局に居た時の規則を馬鹿正直に守っていた私。

無意識の事だから、今更嘆いても遅いのは分かっている。

それでも……。

「準備は出来たのか?」

突然何処からか声が聞こえて来る。

聞き覚えのある声。

ふとなのは達を見ると、上を見上げていたので私も見上げる。

照り付ける太陽が眩しかった為、目を細めた。

太陽を背にしているから、顔がはっきりとは見えない。

けれど、着ている鎧で判った。

太陽の光を浴びて更に光り輝く白銀の色。

上空からの声の主は………そう、和麻さんだった。

ゆっくりと屋上の床に着地すると、早速私に話し掛けて来る。

「フェイト、一緒に来て貰おう。悪いが君に拒否権は無い。」

その有無を言わさないという威圧感を私に感じさせつつ、言い放った和麻さん。

しかし、今管理局に戻る訳にはいかない。

「そんなに睨まなくても良いだろう?君をどうこうしようという訳では無いのだからな。」

和麻さんに言われて気付く。

どうやら自然と睨んでいたみたい。

「それに、君はハラオウンの名字を継いでいる事を忘れたとは言わせない。……俺が何を言いたいのかは、賢い君ならば解る事だろうが。」

「………」

そうだ。

今の私はテスタロッサじゃない……いや、テスタロッサだけじゃないんだ。

『ハラオウン』

今はクロノやリンディ母さんと同じ姓を名乗っている。

それを私は考えていたのか?

しっかり考えた上での行動だったのか?

………答えはノー。

今だって、局の上層部では私の任務放棄と智哉さんとの逃亡が問題になっているかもしれない。

そして、それが原因でクロノと母さんが迷惑を被ってるかもしれないんだ。

なんて浅はかな事をしたのだろう。

「………」

自然と涙が流れていた。

母さんやクロノは許してくれるかも知れない。

……いや、許してくれるだろう。

二人はそういう優しい心を持った人だから。

だからこそ、二人には本当に申し訳無い事をしてしまった。

その時。

「…おいおい、オレの愛する可愛い嫁を泣かさないでくれよ」


















声の方を向こうとしたけど、バインドで上手く見ることが出来ない。

すると突然、バリンという音と共に急に身体が動くように。

起きようとした私に手を差し伸べてくれた人が目の前に居る。

智哉さんだった。

どうしてここに居るのだろう?

どうして騎士鎧を身に纏った状態なのだろう?

私には何故だか分からなかった。

智哉さんの指が私の目に溜まっていた涙を拭う。

「フェイト、やっぱり君はオレの傍に居るべきじゃない」

私は何を言われたのか理解出来なかった。

いや、正確には理解出来たのだろう。

けれど、頭が、身体が

『オレの傍に居るべきじゃない』

その言葉を拒絶したのだ。

何も口にする事が出来ずにいた。

その間にも話は進んでいく。

「和麻。お前の先程の言葉を信じて良いんだな?フェイトには何もしないと言ったその言葉を。」

「俺の言葉に二言は無い」

「そうか……、お前がそう言うのならばそうなんだろう。」

そして、智哉さんは私の肩を両手で掴んだ。

口で何かを言っているよう。

(フェイト、良く聞くんだ)

「……?!」

でも、それとは別に智哉さんの声が予想外のところから聞こえて来た。

思念通話だった。

他の誰にも聞かれたくない内容なのだろうか?

私は思念通話にびっくりしてしまい、身体も一緒に反応してしまった。

怪しまれてしまったかも。

智哉さんの瞳が落ち着いて聞いて欲しいと言っている。

その瞳を見ていると直ぐに落ち着く事が出来た。

私が落ち着いたのを見計らってまた思念通話で話し出した智哉さん。

(もう二度と会えない訳じゃない。ただ、オレの進む道と局の進む道は少しばかり違うだけなんだ。長年に亘った闇の書の……いや、『夜天の魔導書』の力を封印、もしくは浄化する事。そして、呪縛に苦しんでいるはやてを救う事。目指すべき、辿り着くべき場所は同じだから。)

(…でも!)

(大丈夫、会う時間は出来るだけ作るようにするから。)

(……でも!)

(それにさ、さっきの和麻の話をオレも聞いてたんだ。フェイトはリンディさんやクロノに迷惑を掛けてしまった事を後悔して涙を流したんじゃないかい?フェイトを攫って行こうかとも考えたけど、その涙を見てしまったからには連れて行くことは出来ない。)

(………でも)

(フェイト、余り我が侭を言うものじゃないよ。君の涙を見てしまった以上、オレには自分の気持ちを貫く事は出来ないんだ。解って欲しい。)

(…………)

(分かった、じゃあこうしよう。フェイトが会いたいと思った時には何時でも来てくれて良いから、ね?)

そして、立ち上がった智哉さん。

同時に思念通話も切って。

なのは達とは反対の方向へ歩き出そうとして、ゆっくり顔だけ和麻さんの方を向けた。

「もしもフェイトの身に何かあった時は真っ先にお前を殺す。そして本局の存在全てを潰す。……必ずな。」

それだけ言うと、智哉さんは屋上で転移魔法を使った。

智哉さんの姿が消える寸前。

私には智哉さんの口が動いているのが見えた。

ま………た………ね………

口が動いている事しか……いや、それすら本当かどうか分からない。

けれど、私には『またね』と言っていると判る。

確信があった。

証拠があるわけではないけど。

それでも、智哉さんはそう言ったと判る。

今まで全身で、五感全てを使って智哉さんを感じて来たからかも知れない。

私の瞳から流れていた涙は何時の間にか途切れていた。

それに多分、今の私は笑顔なんだと思う。

それもこれも智哉さんのお陰。

また会えると約束してくれたから。

会いたくなったら何時でもおいでと言ってくれたから。

だから私は笑っていられる。

笑顔でいられる。

私は転移魔法で消えた智哉さんの姿を暫くの間、ずっと見つめていた…………。





































それから日が経ち、12月24日午後4時25分。

オレは海鳴大学病院に居た。

はやてにプレゼントを渡すため。

「はやて、ごめんね。余り会いに来れなくて……。」

ヴィータがはやての傍で悲しい顔をしながら話している。

そんなヴィータの頭を撫でながらはやては優しく返事を返す。

「ううん、それよりヴィータは元気やったか?」

「メチャメチャ元気!」

二人のやり取りをオレやシグナム、シャマルは部屋の窓側で見守っていた。

その時だった。

コンコン

部屋をノックする音。

そして、同時に聞き覚えのある声が聞こえて来た。

「こんにちは~」

一同が反応した。

すずかの声。

しかし、嫌な予感が頭を過る。

シグナムやシャマルも表情を一変させた。

ヴィータも扉の方に顔を向けて、不思議そうな顔をする。

だが、一方のはやては突然の訪問にも関わらずに嬉しそうな声で来訪者を中へ招き入れた。

「は~い、どうぞ~!」

「「「「こんにちは~!」」」」

四人の明るい挨拶と共に扉がガラガラと開かれる。

ヴィータは中に入って来た者達を見て、漸く表情を変えた。

コツコツと音を鳴らして床を歩いてこちらへ来る『彼女』達。

「わぁ~、今日は皆さんお揃いですかぁ?」

「こんにちは、初めまして!」

「……ぁ!」

「……ぁ」

中に入って来た四人。

後から考えると、この突然の出会いがこれから起こる災厄への前触れだったのかも知れない………。





























~後書き~

第26話でしたw

中々進みませんねw

26話まで来て、ようやっと本編9話中盤くらいですwwwwwwwwww

第27話は9話終わるくらいまで行きたい、と言うか行けたら良いな~。

と思う今日この頃www

早くStS編に入りたいです…………orz

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